古伊万里様式の壷買取りました。伊万里焼と言えば骨董品で有名な古伊万里の大皿や壷、花瓶などが有名ですね。これは今回、骨品買取りの依頼で福岡市に出張査定に伺った際に譲っていただいた焼物です。「沈香壷」と言われる日本ではあまり日常では使用されない陶磁器です。どちらかと言えば観賞用でよく見かける骨董品ですね。
この沈香壷は古伊万里風の絵付けで実際はさほど古くはありませんがインテリアとして小さなサイズなので重宝されています。沈香壺(じんこうつぼ)とは、香木を入れた伊万里焼の壺で、来客時に蓋をあけて香りを漂わせた美術品の壺です。17世紀後半から18世紀後半にかけて肥前(佐賀・長崎県)で焼かれた沈香壺は、伊万里の港からヨーロッパ諸国に輸出されていました。そこで、肥前の磁器は、港の名前から国の内外で伊万里焼(オールド・イマリ)の名で呼ばれました。ヨーロッパに渡った沈香壺は、王侯の宮殿や貴族の邸宅に飾られ珍重されました。17世紀のヨーロッパを魅了した優美で華麗なスタイルは、今なお愛され続けて室内を絢爛豪華に彩ります。古伊万里とは、伊万里の港から積み出されたことから、江戸時代の有田焼をはじめとする肥前磁器をさす語ですが、古伊万里様式といった場合、「金襴手・金彩」とよばれる有田の色絵の様式を意味しています。この様式は、江戸時代の元(1688~1704)に現れ、現代にも引き継がれている有田を代表する様式です。金襴手とは、金糸を織り込んだ刺繍をした高価な織物―「金襴」(きんらん)に似た手(タイプ)といった意味です。染付の色は濃く、さらに赤や金の絵の具を贅沢につかい、花文様などを器面いっぱいに描きこんだこの様式は、経済的に豊であった元禄時代の気風を反映したものと考えられています。骨董品買取の福岡玄燈舎では伊万里焼の壷買取ります。お気軽にお問い合わせください。
■その他の買取品…銅製の花器買取りました。骨董品買取の現場では良くお目にかかる銅の花器ですが写真の銅器は「薄端」と言って花を床の間に飾るる器です。写真の薄端は「亀尚」と在銘がありますが詳細は不明です。佐渡や高岡地方の物だと思われます。地金の相場はそんなに高い物ではありませんが骨董品の価値としてはとても高い物もあります。
この銅器もしっかりと銘もあり何より鶴亀松の立体的な金工が施されておりますので価格も高価で取引できます。薄端(「うすばた」または「うすはた」)と呼ばれる、生け花で使う金属製の花器です。 瓶(かめ)形の胴の上に、中央に生け口のある広口の浅い上皿が取りはずしのできるように付いているものです。池坊や古流で用います。室町時代に中国から伝わった物で、見ての通り、広口の上皿の端が薄くなっているところから「薄端」と呼ばれるようになったようです。ちなみに、実際に花を生ける時には、水は穴の上ぎりぎりまで入れて、皿状になっている部分には水を溜めないように使うとのことです。薄端のような銅器は孫の代、末代まで使えると言われ買っておいて損はない物だそうです。
ここ数日、あまりにも忙しく骨董品を買取品の整理に追われております。ほとんど毎日、出張買取や査定の依頼がありなかなか在庫整理まで追いつかない状況でしたが昨日は少し時間に余裕ができたので倉庫整理をしました。出てきたのはとても古い瓢箪です。
■その他の買取品…この瓢箪は色もトロトロに黒く江戸期くらいある工芸品の瓢箪です。昔は旅に出かける際に持って行った携帯用の酒器だったようです。酒瓢箪ともいわれる酒器です。酒瓢箪は独特の色艶をだすためには、日本酒を1年間に1回以上入れて使用します。 瓢箪に日本酒を満たして暫く吸収させて、その後の酒はご自由にお飲み下さい。飲みきれなかった酒は翌日には必ず全部出して、瓢箪を十分乾燥させます。これを繰り返すことで酒瓢箪は独特の色艶が出てくるのです。色艶をだすための酒は日本酒にかぎりますが、瓢箪にウイスキー、焼酎など何を入れても問題はありません。しかしながら日本酒以外ではあのとろっとした色艶は出てきませんから、できれば日本酒を入れて置いてくださいね。最後に余談ですが昔から瓢箪といえば、ひさご、ふすべといわれる、酒を入れる容器ですが、古代中国では、「瓢(ひょう)」と「箪(たん)」は、二つの別の容器だったのだそうです。前者は飲料を入れるもの(これが本来の瓢箪のようで、その用途からヒシャクの意味もあったようです。)、後者は竹の籠で固形食を入れるものだそうで、「論語」に「一箪ノ食 一瓢ノ飲」と書かれているそうです。ですから、本来2種類の容器がひとつのものとして誤用されたものなのだそうです。「和漢三才絵図」にあります。古い瓢箪の価値や相場は年々上がっております。古ければ古いほど高く売れますがやはり作者名や栓に象牙や細工がある瓢箪が高く買取もできますので一度、じっくりと眺めるのも良いですね。