■福岡市早良区よりおもちゃの買取依頼がありました。このお宅は20年ほど前まで駄菓子屋を営業されていたようで中に入ると陳列ケースや飴玉のガラス瓶、メンコやおまけなど昭和レトロな蓄音機などがありました。骨董品の出張査定でもたまに見かけるこの光景は何度目にしても懐かしい風景ですね。その中に不二家の販促人形のペコちゃんがありました。高さは約30センチ、台座はブリキで本体はソフトビニール製の人形です。昭和30年代のおもちゃです。このペコちゃんはマニアにはとても人気なおもちゃですね。不二家のペコちゃんとは不二家のマスコットキャラクターです。
お菓子が大好きな女の子位置づけで、1950年(昭和25年)、不二家の店頭人形として生まれました。 ほっぺに出している舌の向きはポーズによって違いますが、店頭のペコちゃん人形は、すべて右のほっぺ側(向かって左側)にあります。 名前の由来ですが東北地方の方言で「牛」意味する「べこ」。「べこ」を西洋風にアレンジして「ペコ」になったのだそう。そしてペコちゃんは、牛乳を使ったソフトキャンディ「ミルキー」のみのキャラクターだったが、不二家のメインマスコットキャラになりました。「ミルキー」=「ミルク」=「牛乳」=「牛」=「べこ」=「ペコ」というわけでしょうか。 1950年にペコちゃんが初登場したときは紙の張り子で作られていました。その後、いろいろなペコちゃんが出てきて例えば鋳物台座や木製台座、ブリキ台座のペコちゃんや本体がセルロイドやソフビはよく見かけますが陶器製のもあるらしいですね。どれもマニアに大人気なもののようですがやはり高く売れるペコちゃんは木製の台座の物や店頭用の大きなもの、セルロイドの物、などが挙げられます。どれも状態がよく色落ちや破損が無いものが相場も高いようです。
骨董品買取の福岡玄燈舎では昭和のペコちゃん買取致します。お気軽にお問い合わせください。受付年中無休
◎その他の買取品…福岡市早良区のお宅より出張買取のご依頼がありました。古美術品の本や古い絵、版画が沢山あるとの事でお邪魔したところなんとお部屋いっぱいに飾られていた油絵や版画。その一枚一枚を査定しながら持ち主の方と楽しい骨董談話をさせて頂きました。殆どは復刻版やジモのTの作家物だったのであまり高価な物はありませんでしたがとても状態の良い北斎の版画集を買取させて頂きました。「冨獄三十六景」です。とても有名な画集ですね。
『富嶽三十六景』(ふがくさんじゅうろっけい)は、江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎の手による名所絵集の一つで、彼の代表作です。大判錦絵、全46図あります。「富嶽」は富士山の別名でもありますが本作は、各地から見られる富士山の景観を描いたものです。「富嶽三十六景」は1831年~1833年頃に西村屋与八が版元の「西村永寿堂」から出版されました。北斎芸術の頂点と言われるこの傑作は、なんと北斎72才の時です。50代の時に2回ほど名古屋の弟子のところに逗留し、そこを拠点に西国にまで足を伸ばしています。その道すがら東海道の各地から見た富士山をスケッチし、その後何年も構図を練ります。はじめに36図が摺られ、その後10図の追加があり三十六景といいながら、全46図でシリーズは完結しました。特に注目されたのは青空の澄んだ青。これは当時西洋からもたらされた人工顔料ペルシアンブルー、通称「ベロ藍」によるもの。『富嶽三十六景』の美しさの裏には、新たに開発された舶来(はくらい)の顔料があったのです。そんな有名な版画も高く売れるものは状態と完品かどうかですね。相場や価格も殆どがその要因で上下しているようです。
骨董品買取の福岡玄燈舎では版画を買取ります。お気軽にお問い合わせください。受付年中無休
◎その他の買取品…花瓶と掛軸や博多人形と木彫りの熊です。
この木彫りの熊ですがほとんどがお土産物で観光に行った際に買って帰ったものが多い郷土玩具です。そのなかには稀に作家物が混じっています。アイヌ民芸品や旭川 八雲などの作家物があります。今回の買取品の熊はそんな作家物の熊の木彫りです。ノミの細かさや顔の表情も豊かな一品です。
最近では一番高価な値段がついているものにガラス製の目が入った「北雪之」があります。こちらは茂木多喜治さんの木彫り熊です。北海道の八雲町で作られたもののようで名工と言われた作者の工芸品です。一見アイヌの民芸品のように思われがちなこの木彫熊は、実は八雲の風土と農民が生み出した、すばらしい芸術品です。 その八雲の木彫熊は茂木多喜二、柴崎重行の二人に代表されると言っても過言ではないでしょう。写実的な彫刻に繊細な毛並みを特徴とする茂木多喜二に対し、柴崎重行は手斧を使っての素彫りで、両者とも独自の作風と世界を持っています。北海道の観光土産品として有名な木彫熊は、熊狩の殿様と呼ばれ、常に農民生活を向上させることに深い関心を寄せていた徳川農場主徳川義親が、八雲町の農民に製作を奨したことに始まります。そのような歴史のある木彫の熊を買い取り致します。ご自宅にございましたら是非、お声掛けください。