福岡市で銀瓶買取りました!

先日は福岡市早良区にて煎茶道具やアンティーク、鉄瓶や掛軸、バービー人形など
買取り致しました。特に煎茶道具には銀瓶や茶托などが数多くありましたので
高価買取させて頂きました。今回は銀製の鉄瓶、いわゆる「銀瓶」について少しお話いたします。今回買取した銀瓶は重量もおよそ1000gあり付属の茶托4枚ありこちらも4枚で390gありました。銀瓶の取手には消えかかっていましたが在銘もあり本体と同じ鋭い霰文様が施され痛いくらいに凹凸がある霰文様でした。銀の総重量も加味し頑張って高価買取させて頂き元持主さんも喜んでおられました。ありがとうございました。
茶道具買取

銀瓶は一枚の金属塊もしくは厚板を、金鎚を用い打ち延べて成形してゆきます。
特筆すべきは、部分的に厚みが違うことです。見た目の美しさ、重厚感と、使いやすい重さ、重さの重心を追求して成形されています。底部は五徳が当たるために、ある程度の肉厚をもたせてあります。火にかける薬缶(やかん)の究極の形状と呼べるでしょう。

そのほかにも次のように成型によってはお値段も変わります。

〇へら絞り

こちらは、安価な工業成形品になります。へら絞りと呼ばれる、高速回転させた板を力ずくで絞り成形したものです。均一な厚みで、非常に軽く作られています。内側を触ってみると入口の裏に段差がありますのでお判りになると思われます。

〇合口断面(鎚起)
蓋を納める、くびれの部分が特徴の製法です。銀瓶の見どころは、蓋を外し上から見た際の重厚感です。銀の肉を、金鎚を巧みにつかって合口の部分に寄せてあります。活端、池端(いけはた)と呼ぶ伝統技法です。高級な銀瓶は、蓋を外した状態で内側を指でなぞると滑らかな断面をしているのですぐに判ります。

最後にデザインですが霰模様の銀瓶が大人気で高価買取可能です。霰は、綺麗な円錐形で突起の先が尖って見えるものが伝統的な上級品になります。
この突起をひと粒作るだけでも、一度ではなく道具を何度も押し当て打ち込まないと綺麗な霰が出来ません。
突起が尖っているので、銀瓶全体についた霰が華麗に上品に見えます。胴の中心部にゆくほど、突起が大きくなっているのが特徴です。銀はあらゆる金属の中で最も光の反射率が高く、美しい輝きを持っています。年月を経ると空気中の硫黄分と反応して黒ずんできますが、これは「いぶし銀」と呼ばれ、この深みのある光沢を愛好する方も多く、あえて最初からいぶし銀に加工された商品もあります。最後に使用方法ですが初めて使用する際は、すすぎ洗いを数回行ってください。その際にタワシやスポンジ等で擦ったりしないでください。洗剤等も必要ありません。銀は柔らかい金属ですので過度の洗浄は傷の原因になってしまいます。
お湯を沸かす際には、8分目程度を目安に水を入れてください。目一杯に入れてしまうとお湯が沸いた際に吹きこぼれる恐れがあり危険です。なるべく直火を避け、強火でのご使用はお控えください。また、空炊きは破損や変形の原因になりますので厳禁です。

★銀瓶の買取履歴です。
銀瓶(石黒光南)25万円
純銀急須「淑気薫風」18万円
純銀鳳凰急須含綬鳥 15万円
純銀玉水文急須10万円

他多数…

五徳とは…五徳とは、囲炉裏・火鉢・七輪・コンロなどに置き、やかんや鍋をかける器具です。なぜ五徳というのか?それは江戸時代はもともと数字に「徳」が付く物は多く、「三徳(紙入れや燭台)」「八徳(俳諧師や画工が着た着物)」「十徳(儒者や医者の外出着)」などがありました。
この字の「徳」には、重宝する物というの意味が含まれています。
たとえばガスコンロの五徳は固定式のため分かりづらいが、火鉢などに使う五徳は、輪を上にして置く方法と、爪を上にして置く方法があり、さまざまな物を火にかけられ重宝する物である…ということから大事なもの、重宝するものの一つですね。

いぶし銀とは…「いぶし銀」の言葉の語源は、「銀」の持つ性質が大部分を占めております。よく良い仕事をする職人に「あの人の仕事はいぶし銀だ」といったように技術や人間性にも幅広く使われる表現です。なお素材である金属の中には錆びていくものもありますが、「銀」の場合は、化学反応によって硫化し、表面が硫黄銀で覆われるのが特徴です。その色は、黄味がかった色からやがて黒へと変化し、時間をかけて作られる色合い・風合いは、敢えて燻をかけることもある程の魅力を備えます。そこから、見た目にパッと目を惹くような華やかさはないですが魅力的な品物や作品にも広く使われるようになりました。

尚美堂急須の画像

霰模様とは…着物の世界では霰文は江戸小紋によくある文様です。
降りかかるのは雨か雪か霰かという、霰をも図案にしています。
霰は雨まじりで重い音がする感じですが、霰は粒の大小はあっても飛びはねるような勢いがあるものということです。
茶の湯の世界、いわゆる鉄瓶や銀瓶においては、霰(あられ)と呼ばれる鉄瓶の表面がぶつぶつとした模様が昔から人気ですね。
霰には種類があり、中霰は霰よりもやや大きめの模様のことを言い、大霰は大きな模様のものを言います。
その他にも様々な模様があり大霰は鬼霰とも呼ばれています。余談ですが 他には何本もの細い線の入った模様を糸目、桜の花びらの模様のものを桜文(さくらもん)と呼びます。

銀瓶の高価なもの…単純に重い(銀の使用量が多い)ほど高価になります。そして材質(銀の純度)
銀には様々な種類があり、それぞれ特長があります。銀瓶の場合は高価な銀を使用した高級嗜好品ですので、純銀と刻印の入ったものが高価です。最後に刻印ですが銀の純度は1000分率で表されます。日本では現在、主に1000、950、925、900、800、といったものが使用されています。銀は純度が高くなるほど柔らかく、強度が弱くなる性質を持つ為、純度が高すぎる銀は実際に使用する製品等の加工には向いていません。今回の銀瓶でも純銀製ではなく「銀製」とありましたので多分、純度は800くらいかなと思います。

他にも鉄瓶本体は鉄製ですが蓋が銅製で摘みが銀製の物も多々あり、作者や工房によっては高値で取引されているものも少なくありません。

関連サイト

鉄瓶百科

岩鋳

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