福岡県春日市にて茶合(茶道具)を買取りました

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〇煤竹の茶合です。時代のある茶合ですがどちらかというと煎茶道具で使用されていたようです。現在では日本の茶界よりも中国の煎茶道具として重宝されている傾向が強いとお聞きします。古い唐木や竹の物には高額のお値段が付くものもたまに見かけます。茶道というよりは使用せず美術品観賞用として取引されている感じです。

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買取品の詳細

先日は福岡県春日市の古いお宅に出張査定にお伺い致しました。買取品は茶道の先生ということで茶碗や茶入れ棗や茶杓、鉄瓶などがありました。今回の茶道具の茶合には歌が彫られてあります。崩し字なので読めませんでしたが右下にはこの歌を描いた方でしょうか?さくしゃの刻印がありました。全体の状態としては古い割には良い状態の物で肝心の竹も煤竹を使用しておりなかなかの物でした。茶合には漢詩や図柄なども彫られているものがありますが今回は歌のみのシンプルな物でしたが明治期の品物なので買取りさせて頂きました。ありがとうございました。

 

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買取査定額

茶合の買取相場ですが時代や図柄、彫刻でかなり差が激しいですね。日本の物では大体3000円前後の物が多いようです。中国の物では古いものでは5000円から5万円の物まで幅広くあります。高価買取のポイントはまず黒々とした古い竹の上に漢詩や中国の文様や図柄が彫られているもの、その他には煤竹や斑竹など時代が感じられるものにはとても高価なものが存在致しますのでご自宅や茶箱に古い茶合が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や時代、でもお値段は変わりますのでご了承ください。宜しくお願い致します。

茶合/茶量とは?

茶合はは煎茶道で使用される道具の一つで流派によって「茶量」「仙媒」「茶則」「茶計」とも言われるようですね。類似の道具に茶さじがあります茶合そのものは江戸時代の中期に 茶頭 の売茶翁が茶葉の量と投入の便宜のためにこの道具を考案したというのが定説だそうです。元々は質素清貧を良しとする売茶翁考案のため、竹を2つか3つ、適当な大きさに割っただけの簡素な造りでした。そしてこの形状が現在も受け継がれているようです。尚、中国美術の古書画を好む文人趣味により、裏面に漢詩を書いたり、中国風の 彫刻 を施したりするのが流行しましたが美術品として好む方は中国の物が人気です。いわゆる唐物と呼ばれる茶道具や茶器が古美術マニアの間では大人気です。余談ですが日本人は購入しなくもっぱら中国人が祖国に持ち帰るためオークションでも高く買う傾向が強いですね。私も古物市場でのオークションに参加して入札いたしますがほとんど負けます…

さて茶合には、仙媒、茶則、茶量など、煎茶道の流派によって、様々な名称があります。長さは12~15cmくらいが普通で、これより小さいものも、大きいのもあります。大きいものでは、腕枕といって、字を書くときに使われる腕を乗せる台の文房具と混同されていることもあります。たまに唐物と呼ばれる茶合がありますが、腕枕として使っていた竹を転用した物で、大きすぎて用途に適していない物も多くあります。材料で最も多いのは竹です。花鳥山水、詩など刻まれています。竹のほか、金属、象牙、木などが使われています。竹の場合、節をつける場合とつけない場合があります。
最後に下記に竹の種類を挙げますのでご参考にしてください。
尚、最高の材料はやはり斑竹と呼ばれるもので「斑竹」は仙媒の第一とされ、紅斑竹や紫斑竹は特に珍重されており、「湘妃竹(しょうひちく)」とも呼ばれます。胡弓を作る材料としても有名ですね。ありがとうございました。

■竹の種類
白竹…   一般的な竹
黒竹… 渋い紫黒色の竹
斑竹… 斑紋のある竹。支那竹(しなちく)・紋竹(もんちく)とも
虎斑竹(とらふだけ)… 斑竹のうち、虎皮のような模様がある斑竹。虎竹とも
雲紋竹… 茶褐色の雲のような模様がある紋竹
亀甲竹… 節間が亀の甲羅の形の竹。孟宗竹の変異が、固定種となったもの
紅斑竹… 鮮明な斑が特徴。「楊貴妃の涙が落ちて模様になった」と言われる
胡麻竹…立ち枯れし、菌により胡麻を蒔いたような黒点模様が出た竹
煤竹… 釜戸や囲炉裏の煙により長年かけて燻され、茶褐色になった竹

★古い竹製品について…竹製品は、多くが中国から伝えられたものです。
竹製品や竹芸の歴史は古く、元は中国の六朝時代から始まり、唐時代にはすでに多くの人へ広まったといわれています。竹の伝統工芸品は竹彫ともいわれ、竹を細く切って籠やざるを作るもの、竹に文字や絵を彫るもの、竹の根を用いて作った置物まで様々です。まさに今回の茶合もその中に属しますね。現在でも中国人には大人気の工芸品です。竹彫技術は奈良時代には中国から日本に伝わり、数多くの作品を作り出していきました。
竹は昔から日本人の生活にも馴染んでおり、他の素材にはないしなやかな美しさと生命力の強さから、身近な場面で様々に活用されています。現在では大分県の竹工芸が有名ですね。最後に竹彫の中でも大変貴重な竹根製品ですが竹彫の中でも、竹の根っこを使った竹根製品は、数が少ない上に、置物などは製作に何年もかかる場合が多々あるため、大変貴重なものとされています。特に太く大きい竹根を使って長い期間をかけて製作されたものや、古くて状態の良いもの、芸術性の高いものに関しては、高値で取引されています。

 

◎関連、参考サイトは■裏千家はコチラです。

          ■表千家はコチラです。

          ■林野庁(竹の種類)大分県の竹工芸


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