福岡市中央区で模造刀を買取りました!


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年が明けた。
暦の上では「寒の入り」だの「小寒」だのと、いかにも背筋が凍りそうな言葉が並ぶが、福岡の街はどうだ。ここ二、三日は春の陽気である。コートを着れば汗をかき、脱げば風邪をひくという、体調管理の責任をすべて人間に押し付けてくる、実に無責任な天候だ。
年末年始、あれほど「今年こそは節制を」と心に誓ったはずなのに、暖かさというのは人の理性を溶かす。特にアルコールに対しては、雪解け水のように吸収が早い。
「今日は寒くないから一杯」
「今日は暖かいから一杯」
結局、どんな理由をつけても一杯は一杯であり、二杯目以降は記憶があいまいになるだけだ。
骨董屋という稼業は、なぜか酒と相性がいい。
いや、正確に言えば「酒を言い訳にできる仕事」なのだ。
今日も「資料整理」と称して飲み、明日も「目利きの訓練」と称して飲む。気がつけば肝臓だけが、誰よりも年を重ねている。
そんな緩みきった日々の最中、一本の電話が鳴った。
骨董屋にとって、電話というのは福音であり、同時に罠でもある。
「掛軸がある」
「先代の収集品が大量に」
こういう言葉の裏には、「期待」と「落胆」が、だいたい五分五分で隠れている。
今回の場所は福岡市のど真ん中。
しかもマンションの一室。
この時点で、私は心の中で二つの可能性を天秤にかけていた。
一つは、都会の空気にさらされ続けて骨董が干からびているパターン。
もう一つは、狭い空間に異様な情念が詰め込まれているパターン。
エレベーターを降り、指定された部屋のチャイムを押す。
出てきたのは、まだ若さの残る家主だった。
聞けば、若いころ武具に夢中になり、給料が入るたびに「これだ」と思ったものを買い集めてきたという。
男という生き物は、どうしてこうも「武器」に弱いのだろうか。
実用性など一切ないのに、刀や槍を見ると血が騒ぐ。
たぶん、DNAのどこかに「戦国」が埋まっているのだ。
部屋に通されて、私は思わず息をのんだ。
そこはまさに忍びの館。
手裏剣が壁に並び、薙刀が立てかけられ、甲冑が無言でこちらを睨んでいる。
十手に至っては、何本あるのか数える気にもならない。
一歩間違えれば、ここはマンションではなく「秘密のアジト」だ。
しかし、骨董屋の目は冷たい。
夢と現実は、ここで切り分けなければならない。

今回の査定対象は、その中でも比較的どこにでもある「模造刀」だという。
模造刀——この言葉には、なぜか微妙な立ち位置がある。
本物ではないが、偽物とも言い切れない。
文化と趣味の中間地点に、ぽつんと立っている存在だ。
三本ほど拝見した。
どれも手入れは行き届いている。
持ち主の愛情は疑いようがない。
その中の一本が、ふと私の目を引いた。

在銘の小柄に笄。
鍔は無名ながら、無駄のない上品な造り。
模造刀でありながら、拵え全体に「育ちの良さ」が滲んでいる。
こういう品は、作り手と持ち主、両方の人格が反映される。

私は黙って刀を眺め、少しだけ間を置いた。
この「間」が、骨董屋の演出であり、罪深いところでもある。
家主は息を呑んで、こちらの顔色をうかがっている。
その姿を見て、私は少しだけ胸が痛んだ。
結果として、この一本は状態も良く、高価買取とさせていただいた。
金額を告げると、家主の表情が一気に明るくなる。
人の顔というのは、数字でここまで変わるものかと、毎度ながら感心する。
「大事にしてきた甲斐がありました」
そう言われると、骨董屋は弱い。
こちらは仕事として値段をつけているだけなのに、いつの間にか「物語の継承者」にされてしまう。
話の流れで、次回は手裏剣や甲冑など、時代のある武具も査定させていただくことになった。
これは骨董屋にとって、ありがたい話である。
同時に、「次も期待されている」というプレッシャーでもある。
マンションを後にし、エレベーターに乗りながら、私は自分の腹をさすった。
飲みすぎで緩んだ体に、仕事という名の現実が少しだけ効いてきた。
今日もまた、骨董と人と酒に振り回された一日だった。
だが、悪くない。
少なくとも、電話は鳴った。
人は満足し、物は次の旅路へ向かう。
骨董屋という商売は、つくづく因果な仕事である。
さて、今夜は少し控えめに——
そう思いながら、気づけば暖簾をくぐっている自分がいる。
福岡の春の陽気は、今日も私の理性に勝っていた。
◇このについては下記で詳しくお話しておりますので最後までお付き合いください。宜しくお願い致します。
買取品の詳細

◇この「模造刀」は鮫の柄や在銘の小柄が付属。そして無名ではありますが上品な鍔もあります。状態もとてもよく、古い模造刀によくみられるひび割れや漆の剥げなどは見受けられません
買取査定額


◇模造刀の買取査定額もしくは評価額ですがまず第一に拵えの鍔や縁頭、目貫などの作者の知名度、次に状態と時代、ほかには鑑定書などあればより高価買取&できます。ご自宅に模造刀が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や時代、作者、作品でもお値段は変わりますのでご了承ください。
■過去の作品買取例
台湾総督府短剣 200,000円
日本海軍五七桐紋指揮刀 鮫皮サーベル 150,000円
太刀拵え 三つ葉葵 津軽塗鞘 模造刀 100,000円
中国 青龍刀 50,000円 他多数
小柄とは?

◇小柄とは、日本刀の脇差や打刀の鞘(さや)に付属する小刀(小柄小刀)の柄部分、あるいはその金属製の装具を指す名称である。
一般的には、
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小柄=柄(つか)部分の装具
-
小刀(こうがたな)=実際の刃
と区別されるが、骨董・刀装具の世界では両者を含めて「小柄」と総称することも多い。
小柄は鞘の笄櫃(こうがいびつ)や小柄櫃(こづかびつ)に差し込まれ、外見上は刀装の一部として見える。刀を帯びた武士の横腹に、静かに、しかし確かな存在感をもって添えられていた。
1. 平安~鎌倉時代
小柄の原型は、平安末期から鎌倉期にかけて成立したと考えられている。当初は実用品としての性格が極めて強く、装飾性は抑えられていた。
用途は主に、
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紙を切る
-
紐を断つ
-
食事や簡単な細工
といった日常的なもので、武器というより携帯用ナイフに近い存在であった。
2. 室町時代
室町期に入ると刀装全体が洗練され、小柄にも次第に装飾性が加わる。
この頃から鉄地に簡素な彫り、あるいは真鍮・赤銅を用いた意匠が現れ、武士の身分や美意識を反映する要素となっていく。
3. 桃山~江戸時代
小柄文化の最盛期がこの時代である。
戦乱が収まり、刀が「実戦の道具」から「武士の象徴」へと性格を変えると、小柄は一気に美術工芸品として花開く。
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金・銀・赤銅・四分一
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高彫・片切彫・象嵌
-
物語、吉祥、風景、動植物
といった多彩な表現が見られ、目貫・鍔と並ぶ刀装具芸術の主役となった。
1. 実用としての用途
小柄小刀は、
-
書状の開封
-
鉛筆削り(江戸後期)
-
細工や応急処置
など、まさに「懐中道具」であった。武士にとっては、日常と非日常をつなぐ道具であり、懐に忍ばせる理知の刃とも言える。
2. 武器としての側面
護身用として使われた例もあるが、戦闘用としては限定的である。むしろ、
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捕縛
-
自決の補助
-
儀礼的使用
といった場面で語られることが多い。
3. 美意識・自己表現
江戸時代において小柄は、
「その人が何を好み、何を誇り、何を恐れているか」
を語る沈黙の名刺であった。
武将の逸話、漢詩、能や和歌、洒落や諧謔まで、小柄の小さな画面には驚くほど多くの情報が込められている。
★図柄の代表的な題材としては、
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武者・故事人物(楠木正成、関羽など)
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吉祥文様(松竹梅、鶴亀、七福神)
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自然風景(山水、月、波)
-
動植物(龍、虎、蝶、秋草)
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風俗・洒落絵
があり、とくに江戸後期には通好みの粋な意匠が好まれた。
◇著名な小柄作家・流派
1. 後藤家
刀装具界の王道。
とくに後藤祐乗を祖とする本家は、金無垢地に高彫・色絵を施した小柄で知られる。将軍家御用達として、格式と品格の象徴である。
2. 横谷宗珉・横谷派
江戸中期を代表する名工。
写実性に富み、人物表現や風俗描写に優れ、小柄の世界を一段と広げた。
3. 奈良派
立体的で力強い彫りが特徴。
中国故事や武者絵を得意とし、骨太な武家好みの小柄を多く残した。
4. 浜野政随・浜野派
繊細で詩情あふれる作風。
四季の情景や風流な題材を巧みに表現し、町人文化とも親和性が高い。
5. 加納派・京金工
雅やかな意匠と洗練された構成力が魅力。公家文化の香りを漂わせる小柄を制作した。
■参考サイト
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The Japanese Sword Museum(東京・墨田)
■その他の買取品目
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