福岡市中央区で羽箒(茶道具)を買取りました!

箱入りの羽帚/骨董品や茶道具の買取は福岡玄燈舎
箱入りの羽帚

福岡の盆の入り口──高速も国道も紅白饅頭を詰め込んだかのように家族連れが渋滞の長蛇をつくっている最中、「ここだけ他人事じゃございませんよ」の声で始まるのが、骨董屋の出張買取というある種のエンタメ。いや、エンタメって言うと聞こえはいいが、実情は文字通り「汗と埃のロケーションドキュメント」である。幹線道路はまるで“人間アリ”の巣穴のように動かず、そんな日に限って一本の電話が鳴る。

「すぐ来てほしいんです。片付けたいんです。あれもこれも…」

リフォームが控えてる、残された茶道具を「一日でも早く処分したい」……昭和的に言えば、「今すぐ、仕舞いたいんです」ということだ。もちろん骨董業者冥利に尽きるではないか。ありがたく、近場である福岡市内という甘美な条件。エアコンじゃなくともクラクラするほどの僥倖。

お伺いすると、なんと表千家の師匠筋であったご依頼主のおばさま。聞けば「茶の湯界の御三家」のお家柄。ああ、これはひと筋縄じゃいかぬ、ありがたみも二倍。箱に入った道具の数は、まるで昭和のご家庭で出てくる「お茶会のカケラ」全部盛り合わせセット。そこから飛び出すのが一閑、一兆の棗、金谷五郎三郎の銀瓶、龍文堂の鉄瓶……まるで博物館の特別陳列スペースに招き入れられたような高級ラインナップである。

「なつめ? 一閑? 一兆? 筆者はそう聞くと、『雑穀ミックス? そんなグルメまで取り扱い始めたのか』と錯覚したほどですが、実物は見るからに一級品。その重みときたら、“金で値段が決まるんじゃなく、歴史で値段が決まる”という定型文を脳裏に描かせるほど。」

一箱一箱、そっと蓋を開け、手に取っては皮肉な心の呟き──「ああ、昭和の茶の心ってやつは、扱いに気を使わせてくれやがる…」と、

仕立ての良い羽帚です/骨董品や茶道具の買取は福岡玄燈舎
仕立ての良い羽帚です

当然、主役の道具ばかりではない。役回りに回された“わき役”茶器も、全部在銘。わび・さびを演出するセリフを完璧に覚えた脇役俳優のように、「俺だって名があるんだぜ」と主張してくる。そこに現れたのが「羽箒(はぼうき)」。作者は“箒博”作品。いや、箒博…名前だけで“ホウキ博覧会”みたいじゃないか、と昭和的に笑いたくなる。

そのほかにも茶掛けや煙管(きせる)、煙草盆(たばこぼん)までもが姿を現し、「おいおい、ここは茶道具のバザールか?」と肩をすくめたくなるほど。気づけば一二〇点。そう、昭和の家屋の天袋や床の間から出てくる“おばあちゃんの引き出し全部”をかき集めたような量。

結果は……お客様も納得の高価買取。お客様の顔は、昭和のテレビ番組の“爺さん婆さんがまんじゅうを頬張る場面”のように、満足とちょっぴり驚きが混ざった表情。こちらも筋の通った値段を提示できて、これまた昭和の映画で「めでたし」「めでたし」と幕が下りるような気分。

この「羽帚」については下記で詳しくお話しておりますので最後までお付き合いください。宜しくお願い致します。

買取品の詳細

◇この「羽帚」は羽の乱れも少なく変色もなくとても良いものでしっかりとした竹の持ち手や輪っかのほかに綺麗な共箱に収められており大切に扱われていたものと感じました。ありがとうございました。

買取査定額

◇「羽箒」の買取査定額もしくは評価額ですがまず第一に作者や状態、次に羽の色味、ほかには刻印ヤ共箱などあればより高価買取&できます。ご自宅にこのような見させてください。もちろん状態や時代、作者、作品でもお値段は変わりますのでご了承ください。

 

■過去の作品買取例

羽もきれいな羽帚です/茶道具の買取は福岡玄燈舎
羽もきれいな羽帚です

白鳥 特大羽箒                            100,000円
箒博作 青鸞 三ツ羽 羽箒 一双100,000円
青鸞羽箒 一双 洋鳳作        80,000円
青鸞 一双 炉用 風炉用 杉本鳳堂 75,000円 他多数

羽箒とは?

箒博名があります/茶道具の買取は福岡玄燈舎
箒博名があります

茶道具の「羽箒(はぼうき)」は、炭点前において炉縁や炉壇、五徳の爪や風炉を丁寧に払うために用いられる、儀礼性と実用性が融合したアイテムです。美しく機能的な羽箒は、多様な作家や工房によって制作され、それぞれに特色ある作品が見られます。


羽箒とは?その意義と素材

羽箒は、鳥の羽根を三枚組み合わせ、竹皮や布で柄を包んで元結などで結んだ「三羽(みつばね)」が基本形です。用途に応じて「右羽」「左羽」「双羽」、あるいは風炉用・炉用・座掃用と形状や長さが変わります。青鸞(せいらん)の羽根が最も上等とされ、その他にも、鶴、鴻鶴、白鳥、野雁、鷲、孔雀など、多様な鳥の羽根が使われます。このように羽根の質感や色合い、柄の美しさが、制作における主な評価要素となります。


羽箒を制作する代表的な作家・工房
1. 菊光堂(京都)

京都の茶道具専門店「菊光堂」では、羽箒を豊富に取り揃えています。代表的な作品として以下があります:

  • 羽箒 青鸞(特上・一双)

  • 羽箒 青鸞(一双)

  • 羽箒 玄鶴(一双)

  • 羽箒 銀鶴(炉用)

  • 他にも、孔雀・梟(ふくろう)・野雁・赤鷹など、多種バリエーションあり

特徴:高級な羽根選定を重視し、希少素材を用いた工芸品としての美しさと実用性を兼ね備える。共箱付きで保存にも配慮されており、茶席の格調を引き立てます。


道具商・ネットショップ各種

今屋静香園や同様の茶道具店では、以下のような羽箒を取り扱っています:

  • 羽箒 唐国鳥 炉用:全長約31.8cm。化粧箱入り。天然羽根のため、柄の出方や色調に個体差あり

特徴:比較的手軽な価格帯で、実用重視の羽箒を提供。初心者や日常使用向けとして人気です。


石橋静友堂(京都)などの専門店

こちらでは、羽箒「双羽 大野雁」など、特定素材・形状の羽箒を扱っています

特徴:素材や形状を厳選し、両羽や特殊用途に対応した専門的な仕様を提供しています。

羽箒の代表的な特徴まとめ

以下に、羽箒制作における主要要素をまとめます:

特徴項目 内容
使用素材 青鸞、鶴、白鳥、鴻鶴、孔雀などの天然羽根。鳥の種類によって色・風合いが異なる。
用途別形状 風炉用(短)、炉用、座掃用(長)、右羽・左羽・双羽など。用途に応じた設計。
保存性 共箱(木箱・化粧箱)付きが多く、保存や価値維持に配慮。
価格帯 数千円台(実用向け)〜数十万円〜百万円級(高級工芸品)。
美的価値 羽根の希少性・柄の美しさによる雅(みやび)、茶席演出における存在感。
取り扱い店舗 京都の専門店(菊光堂など)、茶道具ショップ(今屋静香園など)、

羽箒は茶道の炭点前で使われる実用かつ儀礼的な道具として、素材・形状・保存方法において非常に多様な表現がある工芸品です。代表的な制作例としては、京都の菊光堂が極上の希少素材を使った高級羽箒(青鸞、玄鶴、銀鶴など)を提供し、道具の荘厳さや格調を重んじる茶の湯の精神を体現しています。対照的に、実用重視ショップでは、比較的手頃な価格で日常使いに適した羽箒が取り扱われており、初心者から愛好者まで幅広い層に親しまれています。また、石橋静友堂のように専門性の高い形や素材にこだわった羽箒も一定の市場があります。制作作家については、まだ明確な工房名や個人名が少ないものの、茶道具全般を扱う多くの工房や商店で仕立てや特注が行われています。

羽箒の価値は、素材の希少性、造形美、用途への適合性、そして保存性という複数の要素が組み合わさって決まります。そのため、収集や鑑賞、実用いずれの目的であっても、選び方と扱いに慎重さが求められる道具です。

 

参考サイト

永青文庫

正木美術館

香雪美術館

■その他の買取品目

 

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