福岡市南区で肥後三郎の弓を買取りました

 

 

 

古い弓

あめ色に色づいた弓2本

在銘の弓肥後三郎と頼号銘の弓

買取品の詳細

今回は福岡市南区の閑静な住宅地に骨董品の出張査定にお伺い致しました。買取品はお茶道具や掛軸,絵画や着物などありました。その中には古い弓矢があり「肥後三郎」の弓や矢もありました。弓としての状態は木部のダメージも少なく時代の味もありいい感じのあめ色になっていて高価買取させて頂きました。矢の方は流石にダメージが多っかたですが上質なものでしたので此方も買取させていただきました。本当にありがとうございました。

 

弓の握り

握りも竹巻です

弦を引っかける部分

上質で目の詰まった竹弓です

古い矢

コチラは古い矢のセットです。銘は御座いません

 

 

買取査定額

竹弓(和弓)の買取相場ですが作者、時代や長さ、状態でかなり差があります。「肥後三郎」が作り出した弓は薩摩弓と京弓の強さと優雅さを兼ね備えた名弓として誉れ高い「肥後三郎弓」の名で知られております。初代、二代目、三代目とお値段が変わりますが初代の物ですと10~20万前後で推移しております。(状態にもよります)ご自宅に肥後三郎作品や和弓が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や時代、でもお値段は変わりますのでご了承ください。ちなみに下記は代表的な作者です。

「肥後三郎」「柴田勘十郎」 「小倉紫峯」 「楠見蔵吉」 「南﨑寿宝」 「横山黎明」他

■過去の弓・矢の作品買取例
松永萬義 弓 250,000円
小正作 弓矢  150,000円
松永重宜 弓 100,000円
永野一翠 弓 115,000円
政宗策弓矢 85,000円
吟翠銘 由美50,000円

肥後三郎とは?

肥後三郎の花押

肥後三郎弓の中でも最も高名な銘の「松永萬義」は初代肥後三郎こと松永重児が作り上げた逸品の弓にのみ記された銘になります。初代肥後三郎が作り出した弓は薩摩弓と京弓の強さと優雅さを兼ね備えた名弓として誉れ高い「肥後三郎弓」の名で知られております。松永重児は1899年(明治32年)東京都の弓師・松永重光の家に生まれ幼い頃より弓作りを学び、16歳で服部喜壽に師事、薩摩弓を学ぶため鹿児島で修行します。球磨川の辺で弓の材料である良質な竹とハゼの木を発見し熊本県芦北町に居を構え本格的に弓作りを開始します。後進の指導も行い松永重昌や松永重宣を育てました。そして初代肥後三郎こと松永重児が亡くなった後、二代目肥後三郎を継いだのが息子である松永重昌です。くまもと県民文化賞特別賞をはじめ多くの賞を受賞、熊本県重要無形財指定者に認定されました。現在は息子の松永弘澄が三代目肥後三郎を継ぎ活躍されております。 少し弓のことについてお話しいたします。弓は、「弓幹」(ゆがら)と呼ばれる弓の本体と、「弦」(つる)で構成。弦を掛ける部分を「弭」(はず)と言い、上側を「末弭」(うらはず)、下側を「本弭」(ほんはず)と呼びます。弓を射るときに左手で握る部分を「弓把」(ゆづか)、あるいは「取付」(とっつけ)などと言いました。弓把には「韋緒」(かわお)・「布帛」(ふはく)・「糸」などを巻いてあり、滑らないようになっています。そして長さですが標準とされている七尺三寸は「並寸(なみすん)」と言い、七尺五寸(約227センチメートル)を「伸び寸(のびすん)」或は「二寸伸び(にすんのび)」、七尺七寸(約233センチメートル)を「四寸伸び(よんすんのび)」、七尺(約212センチメートル)を「三寸詰め(さんすんづめ)」あるいは「寸詰め(すんづめ)」としています。それぞれ射手の体格や身長から来る矢束の長さに適した長さの弓を選ぶ必要があり、一般的には矢束85センチメートル程度までは並寸、90センチメートル程度までは伸び寸、95センチメートル程度までは四寸伸び、80センチメートル以下で七尺とされているそうです。ちなみに全日本弓道連盟では、「弓の長さは221センチメートル(7尺3寸)を基準としているようです。

和弓 竹弓

 

次に和弓でよく聞かれる「にべ弓」のお話です。にべ弓とは鹿皮を削り数日間湯煎して溶かした「にべ」と呼ばれる膠の接着剤を用いた弓を指します。にべ作りは弓師それぞれで異なるため秘伝とされております。にべ弓の長所としましては、大三から引分け、会に繋げる一連の所作に至るまで滑らかな感覚、そして離れ後の反動も少なく、それはしばしば引き味の良さという言葉で表現されます。
一方短所としては、にべが空気中の湿気を吸収しやすいため梅雨時期から高温多湿になる夏は弓の形状自体安定せず取り扱いに細心の注意が必要であり、場合によっては使用自体を控えねばならないという点です。にべは空気中の湿度を吸収排気しながら粘りを保つために起こる仕方がない欠点でもあり、その欠点を補うため漆を重ね塗りすることで雨期での使用も可能にした弓が塗り弓です。
最後に今回買取した肥後三郎シリーズは、「並作」「上作」「特製」「萬義」に分かれているようで、並作と萬義が内竹が焦竹、上作と特製が煤竹です。特製と萬義がニベ弓で、並作と上作が合成弓になっているようです。
ありがとうございました。

◎関連、参考サイトは■全日本弓道連盟  コチラです。

          ■熊本県伝統工芸館 コチラです。

■その他の買取品目

 

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