福岡市中央区で西村計雄作品を買取りました
題目は不明ですが白と風と花がモチーフになっている彼の代表的な絵です
裏には彼の作品ではいつもお目にかかる額商のお店の名前が入っています
買取品の詳細
今回は福岡市中央区のお宅にいろいろな骨董品の査定、鑑定でお伺い致しました。鑑定といってもさほど仰々しいものではなくお客さまのご自宅へ出向いてお茶を飲みながら遺された作品の経歴などお聞きしながらフランクに値付けするだけであり、よく「・・鑑定団」なる番組のように白い手袋をはめてスーツを着た紳士がルーペを持ちながら穴が開くほど調べての鑑定ではありません。できるだけお客様のお話に耳を傾けながら相槌も忘れず(笑い)の友達感覚で行っていますのでご心配あらず・・です。ちなみに今回の買取品には絵画のほかにも掛軸や人形、中国陶磁や茶器、勲章などありましたが今回紹介する買取品は「西村計雄」作品です。この作品は状態はシミや汚れもなく額も立派なもので大変良い絵画でした。しかしながら題名が解からず自選集を見ても掲載されておらず査定には少しばかり苦労?しましたが彼の特徴である「風」「花」「白」が基調になった少しばかり抽象的な画風なので本物と査定しました。この作品で私が一番好きなところは何となくですが春の日に光を浴びた「花」が風にそよいでとても眩しい明るさですがその反面に優しい色使いの画風が大好きです。…なにか評論家のような解説でスミマセン。そしてありがとうございました。このほか古いブロンズや中国茶器もたくさん買取させていただきました。本当にありがとうございました。
1980年代にはやったようなパステル色遣いが爽やかです
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買取査定額
西村計雄の作品の買取相場ですが時代や題目、作品名や大きさなどでかなり差があります。西村さんは1951年に42歳で単身渡仏します。そこでピカソの画商カーンワイラー氏との出会いを契機に、53年よりパリを中心にヨーロッパ各地で個展を開催しました。その作品はフランス国立近代美術館やパリ市美術館に買い上げとなりフランス政府より芸術文化勲章、パリ・クリティック賞、フランス政府よりユーマン・プログレ勲章、勲三等瑞宝章、他多数受賞歴がある方です。そんな高名な作家ですが買取額相場は80号サイズで140~180万円、100号で80から100万円、40号サイズで50万円前後、10号サイズで7~10万円となります。ご自宅に西村計雄作品が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や作品、サイズでもお値段は変わりますのでご了承ください。★近年は絵画自体の相場が下がっております。相場はあくまでこの時点での価格なのでご了承ください。
まるで果物のような光の玉?光の雫?です
「白」が独特な模様を施しております
★ちなみに下記は代表的な作品です。
・Broken Treasures ・DAMM IT ALL ・Don’t cry
・eyes close ・Fuckin’Politics!
・I don’t want to grow up
・In the cloud ・Star Island
・Untitled ・Walk On
・ビーチタオル ・政治なんかくそくらえ!
・箱の中の少女
・太陽とアルプス・ダリア
・ふくろ・イタリ・サンマリノ
・花・フランスの田舎
・あざみ・モナコ
などなど多数あります…
■過去の西村計雄作品買取例
・25号紫陽花 400,000円
・20号オランダ 300,000円
・12号「花」 100,000円
他多数
西村計雄とは?
作品のナンバリング
〇西村さんは東京美術学校(現東京藝大)を卒業し戦後はパリを拠点に活動した抽象画家で、ピカソの画商として名高いカーンワイラーと契約しました。画風は主に抽象画ですが、風の流れや光を感じさせる親しみやすさがあり、雑誌「一枚の絵」にもよく載っていたことをおぼえています。画風は「白」「風」「花」「光」のほか「和菓子の色」と評された色彩とたおやかな線が特徴の作品は、「東洋と西洋の美を融合した」として高く評価されました。とてもあたたかな色彩の作品が多く親しまれている作家さんです。ありがとうございました。
ギャラリー一枚の繪は、昭和46年「一枚の繪 銀座美術館」として営業を始め、
絵を愛する方のサロンとして、多くの方に親しまれたギャラリーです。
平成13年に名称を「ギャラリー一枚の繪」とし、より魅力ある画廊に生まれかわりました。
美術雑誌「一枚の繪」でお馴染みの画家たちの企画や作品等をご覧いただける場所です。
★「YATAYA」とは…創業明治28年の歴史ある額縁のお店で、日本を代表する多くの巨匠作家たちが愛用したことで有名です。2020年に閉業しましたが加山又造や早川良雄をはじめ日本を代表する多くの巨匠作家たちが愛用したことで有名で額のデザイン性も優れていることから今も『YATAYAの額』は愛され続け、古物界や愛好家のあいだでは『YATAYA額を見たら買え!』といわれるほど上質で気品のある額を販売していました。
(作品および略歴)
■1936年 文展 初入選「ギター」
1939年 第3回新文展 初入選。第6回展まで連続入選
1943年 第6回新文展 特選「童子」
1953年 第1回個展(パリ、ベルネームジュンヌ画廊)。
画商ダニエル=ヘンリー・カーンワイラー の口利きを得て開催
1971年 芸術文化勲章(フランス政府)
1975年 パリ・クリティック賞パルムドオール
1978年 ユーマン・プログレ勲章(フランス政府)
1981年 紺綬褒章 – 勲三等
1991年 北海道岩内郡共和町名誉町民
■1909年-2000年
北海道生まれ。東京美術学校卒。
1936年 文展鑑査展に初入選
1943年 文展特選(同’44年)
1951年 渡仏。画商カーンワイラーにみとめられる。
1961年 ルーブル美術館で藤田嗣治と二人展をひらく。
1971年 フランス芸術文化勲章受章
2000年 逝去。享年91。
◎関連、参考サイト
■一枚の絵
■その他の買取品目
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