麻子坑円形硯(書道具)買取りました/福岡市早良区

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福岡市早良区で端渓麻子坑硯を買取りました

端渓硯です

とても状態の良い「麻子硯」です

 

魚脳紋が出ています

買取品の詳細

今回は福岡市早良区のお宅に書道具や骨董の出張査定でお伺い致しました。書道具といいますと硯、墨、和紙や筆など日本の物も多いですが元々は中国より伝えられたもの。現在では中国人の方が里帰りということで中国の古い端渓硯や古墨、中国和紙や唐筆など買い求めているようです。日本でも1980年代の輝かしい?経済成長のシンボルであります「バブル」という時代があったようで(私自身は何も恩恵を受けてないため記憶がありません)祖に時には日本が戦前に輸出した伊万里焼や薩摩焼、京焼などを買い漁って里帰り品として持ち帰った話を耳にします。其れと同じくして現代の中国も自国の美術品を買い戻しています。その流れは書道具にも当てはまり本当に古い端渓硯や古墨、印材はびっくりするような値段で取引されています。その流れになんとか乗りたい小生も頑張って仕入れますがなかなか本物には出会わず悔し涙で枕を濡らす毎晩を過ごしております。さて話は戻して今回の買取品には書道具のほか掛軸や人形、中国陶磁や茶器、絵画などありそのほとんどは買取させて頂きました。その一つの「硯」について少しご紹介いたします。写真の硯は麻子坑というところで採掘された硯です。麻子坑硯は端渓三大名坑の一つです。有名な老抗から約六百メートル上の山腹に位置します採掘場です。かつて、王朝期時代では麻子坑の佳石ともなれば、老抗や抗仔巖と肩を並べるほどの評価もあり、皇帝に貢ぐ“貢硯”としても用いられました。日本でいういわゆる「皇室ご用達品」でしょうか?子の硯の特徴は何といっても石の模様です。麻子坑の下の方は一年中水に浸かっており、石質はなめらかで実用としても適していますが、水に濡らすと乾いていたときには見えづらかった石紋が浮かび上がるように綺麗にみえますので、鑑賞として楽しむこともできる硯です。昭和の時代に駄菓子屋で見かけた「水うつし絵」というおもちゃのようですね。しかし残念ながら採りつくされたため麻子坑は、2007年半頃に閉鎖され、今では採石されていないようです。なので本物はとても高価な硯です。

 

硯の側面①

横にもうっすらと石紋が出ています

 

硯の側面②

反対側の側面にも…

買取査定額

麻子坑硯の買取相場ですが時代や真贋、石紋や大きさなどで差があります。買取額は25cm前後の魚脳紋が見られる硯で30万円、石眼入りの硯で20万円、蘭亭風景図 で10万円前後となります。ただし時代がある物には限られますので鑑定が必要になります。しかも時代物は高価なので時代の味付けをした贋物がたくさん出回っておりますので注意が必要です。新しいものに関しては約3000円~10000円前後の買取になります。ご自宅にこのような硯や墨、印材が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や時代、作者、作品でもお値段は変わりますのでご了承ください。

裏にも石紋がびっしりあります

こちらは魚脳紋様

魚脳文様の硯裏面

水にぬらすとより鮮明に出てきます

 

 

■過去の端渓硯の買取例
老抗硯 250,000円
抗仔巖硯 200,000円
麻子っ耕硯   150,000円
他多数あります

端渓硯とは?

裏面の手触りはつるつるです

紫檀の硯箱

〇端渓硯とは、中国広東省肇慶市を産地とする「端渓石」と呼ばれる種類の石を素材として作られた硯の名称です。しかし、端渓硯は初唐から“硯の最高峰”として世界的にも絶対的な地位を他に譲ることはありませんでした。その端渓硯の中にも水巌をはじめ、最も石質の良いとされる有名三抗(老坑坑仔巌麻仔坑)と、歴史的にも評価の高い端石である宋坑の硯などがあります。

◎関連、参考サイト

硯を知る

j-stage

関西大学博物館

■その他の買取品目

 

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