福岡市城南区で江戸切子を買取りました!

福岡市で江戸切子買取りました/骨董品・ガラス
福岡市で江戸切子買取りました
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◆五月も半ばを過ぎると、世の中というものは妙に湿っぽい顔をしはじめる。空は晴れているくせに、風の匂いだけが先に梅雨を連れて来る。まるで借金取りのように律儀だ。人間より天気の方がよほど約束を守る。

骨董屋という商売も、この時季になると少々くたびれる。
ゴールデンウイークという名の民族大移動が終わり、世間様は「遊び疲れ」で財布の紐を締め、こちらは「買い疲れ」で腰が曲がる。

連休中は、「亡くなった祖父が集めていた壺を見てください」だの、「蔵を壊すので急ぎで」だの、「価値があるか分からないけど」だのと電話が鳴りっぱなしだった。

だが、骨董屋という生き物は不思議なもので、暇になると急に不安になる。
忙しい時は「もう勘弁してくれ」と言い、暇になると「世間から忘れられたのではないか」と怯える。野良犬より落ち着きがない。

そんなわけで、私は古びたワゴン車を転がして骨董市へ顔を出したり、昔からの客のところへ様子見に行ったりしていた。

骨董屋にとって常連客というのはありがたい存在である。
だが同時に恐ろしい。

なぜなら長年付き合ううちに、「この人は骨董屋」というより「ちょっと値段の分かる親戚」みたいな扱いになるからだ。

茶を出され、菓子をすすめられ、最後には孫の就職相談まで聞かされる。
こちらは骨董品や古美術品を見に来たのであって人生相談員ではないのだが、断れば次から呼ばれない。骨董屋の営業とは、つまり愛想笑いの持久戦である。

今回伺ったのは、以前にも西洋アンティークを譲っていただいたお客様のお宅だった。

その時は銀食器や西洋磁器をずいぶん買わせてもらった。
ティーセットだのカップだの皿だの、まあ実に立派な品だったが、私はいつも思う。

西洋人というのは、どうしてあんなに食器を作るのだろう。

皿の上にさらに皿を重ね、スープ用、肉用、魚用、パン用、デザート用と分けていく。
しまいには「これはレモンを置くための皿です」などと言い出す。

日本人なら醤油皿一枚で全部済ませる。
文明とは不便を増やす競技なのかもしれない。

さて、そのお宅で今回見せてもらったのは切子ガラスとエミール・ガレだった。

ガレと聞くと骨董屋は少し背筋を伸ばす。
なにしろガレという名前には、金額のゼロを二つくらい増やす魔力がある。

もっとも、世の中には「ガレ風」も多い。

骨董品業界の“風”という言葉ほど恐ろしいものはない。
李朝風」「桃山風」「ロココ風」――要するに全部“本物ではない”という意味を、風に乗せて爽やかにごまかしている。

だが今回の品は、なかなかどうして悪くない。

赤い色の切子は大人気です/骨董品の買取は福岡玄燈舎
赤い色の切子は大人気です

切子も見事だった。

島津の薩摩切子。
ぼかしの入った色被せ硝子。赤、青、緑、紫。深いカット。
光を当てると、まるで酒に酔った孔雀みたいに妖しく光る。

こういう品を見ると、人間という生き物は「必要だから物を作る」のではなく、「無駄を極めたいから文明を発展させた」のだと分かる。

切子のグラスで水を飲んでも味は変わらない。
だが、人はそこへ美しさを詰め込む。

文明の行き着く先は、案外そんな無意味の競争なのだろう。

江戸切子も良かった。

青の切子もこれからの季節にピッタリですね/骨董品の買取は福岡玄燈舎
青の切子もこれからの季節にピッタリですね

細かなカットが入っていて、触ると指が切れそうな鋭さがある。
昔の職人というのは妙な人種で、「使いやすさ」より「どこまで狂気を込められるか」に命を懸けている節がある。

今の工業製品なら会議で却下される。
「危険性がありますので角を丸めましょう」
「ユーザビリティを重視しましょう」
「万人受けするデザインで」

その結果、現代の品物はみんな同じ顔になる。

だが昔の職人は違う。
「危ないほど美しい」を本気でやる。

だから骨董品は面白い。

人間の理性ではなく、執念が残っている。

私は一つ一つ査定していった。

だが問題はここからだった。

値段が合わない。

骨董屋にとって最も胃が痛くなる瞬間である。

品はいい。
しかし、お客様の記憶の中ではもっと高い。

これは骨董に限らず、人間という生き物の悲しい性質だ。
人は物そのものではなく、「あの頃の景気」に値段を付けている。

バブル時代に買ったアンティークや骨董品は特に厄介だ。

当時、人々は土地が永遠に上がると思い、ゴルフ会員権を財産だと信じ、銀座のクラブで一晩にサラリーマンの月給を飲み干していた。

そして骨董もまた、“夢の値段”で売られていた。

百万円の壺。
二百万円のガレ。
三百万円の切子。

あの時代、人々は物を買っていたのではない。
「自分は成功者である」という幻覚を買っていたのだ。

だから査定になると難しい。

「これ、昔かなり高かったのよ」

お客様はそう言う。

その“かなり高かった”の中には、昭和の栄光も、夫婦の思い出も、銀座のネオンも、退職金も全部入っている。

こちらは骨董の市場価格で見る。
向こうは人生価格で見る。

勝てるわけがない。

私は慎重に説明した。

現在の市場。
需要。
海外相場。
作家性。
状態。

だが、説明というのは得てして「値段が安い理由」を丁寧に語る作業になる。

すると空気が重くなる。

お客様の顔に、「昔はもっと価値があったのに」という色が浮かぶ。

その瞬間、骨董屋は自分が何だか時代の解体業者みたいな気分になる。

私は商売人だから、買えるものは買いたい。
だが、思い出まで値切りたいわけではない。

そこが難しい。

結局、薩摩切子やガレの一部は折り合わず、江戸切子や他の和ガラスなどを買わせてもらうことになった。

成立と言えば成立。
不成立と言えば不成立。

骨董屋の商談というのは、勝敗が曖昧である。

売った方は「もっと高かったかも」と思い、買った方は「高く買い過ぎたかも」と思う。
双方が少し不安になるくらいで、ちょうどいい。

帰り際、お客様が言った。

「また何か出てきたら連絡するわね」

骨董屋はこの一言で三日は生きられる。

結局のところ、この商売は品物だけでは回っていない。
縁と世間話と、「また来るよ」で回っている。

私は車に荷物を積み込み、夕方の道を走った。

五月の空は妙に白く、遠くで雲が膨らんでいた。
もうすぐ梅雨なのだろう。

ワイパーのゴムは傷み、エアコンは少しカビ臭い。
だが、この古いワゴン車は案外気に入っている。

骨董屋というものは、新車に乗ると妙に胡散臭く見える。
多少くたびれているくらいが信用される。

人間も同じかもしれない。

新品の人生など、どこか薄っぺらい。

少し傷があり、多少くたびれ、無駄話の一つも染み込んでいる方が味になる。

もっとも、私はまだ自分が骨董品になったとは思いたくない。

せいぜい中古品くらいで勘弁してもらいたいものである。

そんなことを考えながら、私はコンビニで缶コーヒーを買った。

最近の缶コーヒーは妙にうまい。
下手な喫茶店よりずっといい。

文明は時々、骨董屋の感傷を簡単に追い越していく。

だが、それでも人は古い物を捨てない。

役に立たなくても。
置き場所に困っても。
家族に嫌がられても。

なぜなら古い物には、時間が染み込んでいるからだ。

そして骨董屋は、その時間の染みを売り買いして生きている。

まったく妙な商売である。

だが、案外嫌いではない。

ではまた。

この江戸切子については下記で詳しくお話しておりますので最後までお付き合いください。宜しくお願い致します。

買取品の詳細

とても細かい切子のガラスカットです/骨董品の買取は福岡玄燈舎
とても細かい切子のガラスカットです

手作りのカット模様が素晴らしいです/骨董品の買取は福岡玄燈舎
手作りのカット模様が素晴らしいです

◇この「江戸切子のぐい吞み」は江戸切子でカットの深く細かいものでとても重量感のある上質の切子でした。今からの季節に冷酒などを入れてもてなすのも粋な計らいで清涼感と大正ロマンのモダンな感じを実感できる一品です。共箱や栞などは御座いませんがとても状態が良くこのままコレクションケースに入れて和風アンティークを感じて頂けれるガラスでした。ありがとうございました。

 

買取査定額

 

◇切子ガラスの買取査定額もしくは評価額ですが時代の古さや工房や作家さんの知名度や繊細さ。そして切子はその名のごとく指が切れそうに深くカットされたデザインで高価買取できます。ご自宅に切子ガラスが御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や時代、作者、作品でもお値段は変わりますのでご了承ください。

 

■過去の切子作品買取例
江戸切子 但野英芳作 四神『朱雀』ロックグラス 700,000円
小林菊一郎 江戸切子 うろこ文 切子 小鉢 600,000円
薩摩切子 島津磯斉彬竈 中根櫻龜作 「花影聲風」550,000円
渡邊明 藍被硝子切子菓子器  400,000円 他多数

江戸切子とは

ぐい呑みの高台も素晴らしいです/アンティークの買取は福岡玄燈舎
ぐい呑みの高台も素晴らしいです

 

江戸切子(えどきりこ)は、日本を代表するガラス工芸の一つであり、色被せガラスの表面に繊細なカット文様を施した装飾ガラス工芸です。光を受けると複雑な反射を生み、透明感と鋭い輝きを放つことが特徴です。現在では東京都の伝統的工芸品、さらに国の伝統的工芸品にも指定され、日本文化を象徴する工芸として国内外で高い評価を受けています。


江戸切子の歴史

誕生 ― 江戸後期

江戸切子の始まりは1834年(天保5年)とされています。江戸・大伝馬町のびいどろ屋、加賀屋久兵衛 が、金剛砂を用いてガラス表面に彫刻を施したことが起源とされます。

当時の日本では「びいどろ」と呼ばれるガラス製品が長崎を通じて輸入されており、職人たちは西洋ガラス技術に刺激を受けながら、日本独自の装飾技法を発展させていきました。初期の江戸切子は透明ガラスに簡単な模様を施したもので、現在のような色鮮やかなものではありませんでした。

明治時代 ― 近代化と飛躍

明治時代になると、西洋技術の導入によって日本のガラス工業は大きく発展します。特に1881年、英国人技師 エマニュエル・ホープトマン品川興業社でカットガラス技術を指導したことは重要でした。

これにより、従来の手彫り技術に加え、西洋式の精密なカット技法が広まりました。星や菊、籠目(かごめ)などの高度な幾何学文様が発達し、現在の江戸切子の基礎が形成されていきます。

戦争と復興

第二次世界大戦ではガラス産業も大きな打撃を受け、多くの工房が閉鎖に追い込まれました。しかし戦後、酒器文化の復興や贈答品需要の増加によって再び注目されるようになります。

1985年には国の伝統的工芸品に指定され、江戸切子は「東京を代表する伝統工芸」として確固たる地位を築きました。


江戸切子の特徴

1. 繊細なカット文様

江戸切子最大の特徴は、極めて精密なカット文様です。回転する砥石を使い、職人が手作業でガラスを削ります。わずかなズレでも模様全体が崩れるため、高度な集中力と熟練技術が必要です。

代表的な文様には以下があります。

  • 麻の葉文
  • 七宝文
  • 菊繋ぎ
  • 籠目文
  • 矢来文
  • 市松文

これらは単なる装飾ではなく、長寿・繁栄・魔除けなど吉祥の意味を持つものも多く、日本文化との深い結びつきが見られます。

2. 色被せガラス

現代の江戸切子でよく見られるのが「色被せガラス」です。透明ガラスの上に赤・青・紫・緑など色ガラスを重ね、その表面を削ることで透明部分とのコントラストを生み出します。

特に赤と瑠璃色(青)は代表的で、光を透過した際の輝きが非常に美しいことで知られています。

3. “和”と“洋”の融合

江戸切子は西洋のカットグラス技術を取り入れながら、日本独自の美意識を融合した点が特徴です。

西洋のカットガラスが立体感や豪華さを重視するのに対し、江戸切子は余白や繊細さ、規則性の中の静かな美を大切にしています。


代表的な作品・意匠

江戸切子は特定の単独作品よりも、「文様」「器形」「シリーズ」に価値が置かれる工芸です。その中でも象徴的なものを挙げると以下のようになります。

菊繋ぎ文様の酒器

菊の花を連続させた「菊繋ぎ」は、江戸切子を象徴する代表文様です。極めて細かなカットが必要で、高度な職人技を示すものとして知られています。

冷酒杯やぐい呑みに多く用いられ、光の屈折による万華鏡のような美しさがあります。

籠目文様

竹籠の編み目を模した幾何学模様で、魔除けの意味を持つ伝統文様です。均一な線を正確に刻む必要があり、熟練度が問われます。

玉足グラス

脚付きの高級酒器で、明治以降の西洋文化の影響を受けて発展しました。和洋折衷を象徴する存在です。


現代の代表作家

堀口徹

伝統文様を継承しつつ、現代的なデザインを取り入れる作家として知られます。精密なカットとシャープな造形に定評があります。

鍋谷聰

被せガラスを活かした色彩表現に優れ、国内外で高い評価を受けています。伝統工芸展などでも活躍しています。

三澤世奈

若手世代の代表格の一人で、従来の江戸切子に現代アート的感覚を融合させた作品を制作しています。


代表的な工房・ブランド

カガミクリスタル株式会社

カガミクリスタル は1934年創業の名門で、日本初のクリスタルガラス専門メーカーとして知られています。宮内庁御用品も手掛け、江戸切子の最高峰ブランドの一つです。

特に「魚子(ななこ)」や「菊繋ぎ」を施したロックグラスは高い人気を誇ります。

江戸切子協同組合

江戸切子協同組合 は職人や工房を束ねる団体で、技術継承や普及活動を行っています。

華硝

華硝 は「大きなぐい呑み」や大胆なカットで知られ、従来より厚いガラスを用いた重厚感ある作品が特徴です。

堀口切子

堀口切子 は伝統的文様を守りながら、現代建築やインテリアとの調和を意識した作品制作でも知られています。

★その他のガラス作家…

山田敏夫

江戸切子の伝統文様を高度な精度で制作する名工として知られています。特に菊繋ぎや籠目などの極細カットに定評があります。伝統工芸展でも高い評価を受けました。


鍋谷淳一

色被せガラスを活かした華やかな作品で知られます。伝統を守りながら現代的感覚を取り入れた作品を多く制作しています。


木村秋男

大胆な構図と精密な幾何学カットを融合させた作品で有名です。特に酒器作品の評価が高く、海外コレクターにも人気があります。


日本を代表する現代ガラス作家

黒木国昭

日本現代ガラス工芸を代表する巨匠の一人です。金箔や銀箔を用いた豪華な作品で知られ、「綾切子」シリーズなど独自技法を確立しました。

宮崎県を拠点に活動し、ガラスを「光の芸術」として追求した作家です。


藤田喬平

現代日本ガラス芸術の第一人者として非常に重要な存在です。代表作「手吹ヴェニスぐい呑」や巨大な飾筥(かざりばこ)シリーズは、日本の工芸と現代美術の橋渡しとして高く評価されています。

文化勲章受章者でもあります。


岩田久利

日本のガラス造形を芸術分野へ押し上げた先駆者です。色彩感覚に優れた抽象作品で知られ、戦後ガラス芸術の発展に大きく貢献しました。


岩田藤七

近代日本ガラス工芸の父とも呼ばれる存在です。鮮やかな色彩と彫刻的造形が特徴で、日本における芸術ガラスの基礎を築きました。


各務鑛三

日本のクリスタルガラス産業を発展させた重要人物で、カガミクリスタル 創業者としても知られます。工芸と工業技術の両面から日本ガラス文化を支えました。

 

参考サイト

Sumida Edo Kiriko Museum

Edo Kiriko Showroom (Official shop)

Toyama Glass Art Museum

■その他の買取品目

 

★骨董品買取の福岡玄燈舎では古美術品の他、アンティークや掛軸、茶道具、書道具、絵画、仏像、勲章、中国陶磁、甲冑など多彩な骨董品を査定買取しております。お見積りだけでも構いませんのでお気軽にご相談ください。

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