木彫の観音様買取りました/仏像の買取は福岡玄燈舎
木彫の観音様買取りました

福岡県春日市で中国仏像彫刻を買取りました!

 

骨董品店連絡先
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◇いよいよ福岡も本格的な梅雨に突入した。
 空は鉛色、道路はぬめぬめ、人間の気分もついでにぬめぬめ。こういう季節になると、世間のサラリーマン諸君は「会社に行きたくない病」にかかり、学生たちは「勉強したくない菌」に侵される。そして我々骨董屋はというと、「今日の依頼先に本当に金になる物はあるのか症候群」に悩まされるのである。

 骨董屋という商売は、聞こえは実に優雅だ。
 「古き良き文化を後世へ伝える目利き」などと言われると、まるで文化勲章でももらえそうな響きだが、現実は湿気と埃とカビとの戦いである。加えて最近ではテレビの鑑定番組の影響で、世間の人々が妙な夢を見る。

 欠けた茶碗を見ては
「これは国宝級じゃないですか?」
 古びた掛軸を見ては
「先祖が殿様からもらったそうです」
 木彫りの熊を見ては
アイヌの秘宝らしいです」

 などと、まるで日本全国が徳川埋蔵金発掘隊になってしまった。

 そんな梅雨空の昼下がり、一件の電話が鳴った。
 場所は福岡県春日市。話によると、亡くなった祖父が中国で集めた壷や花瓶、掛軸、仏像、煎茶道具などが大量にあるという。

「かなり良い物らしいんです」

 電話口の声は妙に弾んでいる。
 この“らしい”という言葉ほど怖いものはない。骨董の世界では「らしい」が百万回積み重なると、最終的にどこかのリサイクル店で五百円になる。

 しかしこちらも商売。
 梅雨の湿気で曲がった背筋を無理やり伸ばし、私は春日市へ向かった。

 依頼先は立派な一軒家だった。
 最近の住宅街というのは不思議なもので、どの家も同じ顔をしている。個性を嫌う現代社会の縮図である。まるで巨大な豆腐を包丁で切り分けたような町並みの中、一軒だけ妙に重苦しい気配を放つ家があった。

 そこが今回の依頼先だった。

 玄関を開けた瞬間、私は思わず息を呑んだ。

「……これは」

 家中が骨董品だらけなのである。

 壷、花瓶、、仏像、掛軸、香炉、唐木家具。
 およそ“骨董”と名の付くものが、これでもかと並んでいる。

 しかも驚くべきは、すべてに説明書きが付いていることだった。

『清朝末期』
『唐木紫檀』
古渡更紗
『中国明時代写』
『名工作』

 などと、達筆な文字で札がぶら下がっている。

 まるで個人宅というより、どこかの地方資料館である。
 いや、地方資料館の方がまだ整理されている。

 出迎えてくれた息子さんは五十代くらい。
 非常に疲れた顔をしていた。

「祖父が好きで集めてましてねえ……」

 と言いながら、仏像の山を指差す。

「父も興味なくて、そのまま放置だったんです」

 さらに奥から孫世代らしき若者が出てきて、

「これ全部売ったら、かなりになります?」

 と、目を輝かせて聞いてくる。

 来た。
 骨董屋が最も恐れる質問である。

 人はなぜ、古い物を見ると突然“開運”を期待するのか。
 押し入れから出てきた古びた壷が、いきなりマンション一棟分になると思っている節がある。

 テレビの罪は重い。

 私は苦笑いを浮かべながら査定に入った。

 まず壷。
 確かに中国風である。
 しかし中国風なのと、中国古陶磁なのはまるで違う。

 世の中には“北京ダック風味ポテトチップス”という物があるが、あれを食べて「私は北京料理を極めた」と言う人はいない。それと同じだ。

 続いて掛軸。
 達筆である。
 しかし達筆だから高いわけではない。

 世の中には酔っ払いが書いたラーメン屋のメニューでも妙に勢いのある字がある。

 さらに煎茶道具
 これまた実に立派。

 だが骨董屋という生き物は、見た瞬間に“匂い”で大体分かる。
 本当に古い物には独特の気配がある。時間が染み込んでいるのだ。

 一方、昭和の観光ブーム期に大量生産された品物には、“昭和の勢い”しかない。
 温泉旅館の土産物売り場の空気が漂うのである。

 査定を進めるうち、だんだん事情が見えてきた。

 どうやら亡くなった祖父は、相当な骨董好きだったらしい。
 そして相当、骨董屋に夢を見せられていたらしい。

「これは将来必ず値上がりします」
「今のうちですよ」
「博物館級です」

 昭和の骨董屋は、今より遥かに口が達者だった。
 今のようにインターネットもない時代、“先生”と呼ばれる古美術商が一言語れば、それが真実になった。

 まるで宗教である。

 人間、年を取ると二種類に分かれる。
 畑を耕す人と、骨董品を買う人だ。

 そして後者は大抵、最後に家族へ途方もない量の荷物を残して旅立つ。

 これは全国共通の現象である。

 私は一つ一つ丁寧に説明しながら査定した。

「これは昭和ですね」
「こちらは写しです」
「古いですが高額ではないです」

 すると家主は少しずつ表情を曇らせていく。

 気持ちは分かる。
 長年、“お宝”だと思っていた物が、実はそうでもないと知る瞬間ほど切ないものはない。

 だがここで変に夢を持たせると、後で必ず揉める。
 骨董屋に必要なのは優しさではない。現実である。

立ち姿がスマートな仏像ですね/骨董品の買取は福岡玄燈舎
立ち姿がスマートな仏像ですね

 そんな中、一つだけ妙に気になる仏像があった。

 高さ70センチほど。
 新しいが、空気が違う。

 木味も良い。彫りも鋭い。
 何より顔に品がある。

 私は思わず手を止めた。

「これは……」

 裏を見る。
 銘がある。

 中国の近代彫刻家の作品だった。

 なるほど。
 ようやく“本物”が出てきた。

 大量のガラクタ――失礼、愛情あふれるコレクションの中に、時折こういう光る物が混じっているから骨董は恐ろしい。

 砂浜で砂金を探すようなものである。
 九十九粒は石ころ。
 だが一粒だけ本物がある。

 だから骨董屋はやめられない。

 私は少し査定額を上げた。

 家主の顔がぱっと明るくなる。

「やっぱり良い物だったんですね!」

 いや、正確には“それだけ”良い物だったのである。
 しかし商売というのは夢も必要だ。

 さらに数点、まずまずの品を拾い上げる。
 煎茶道具の中にも悪くない物があった。

 結局、三時間近くかけて査定は終了した。

 外を見ると雨。
 しとしと降っている。

 家主一家はどこかホッとした顔をしていた。
 長年家を占領していた骨董品の山が、ようやく整理されるのだから当然である。

「祖父も喜んでますかねえ」

 と家主が言う。

 私は少し考えてから、

「どうでしょう。もしかすると天国で“安く売るな!”って怒ってるかもしれません」

 と言った。

 一同、大笑い。

 こういう瞬間だけ、骨董屋という仕事も悪くないと思う。

 結局のところ、骨董品とは人間そのものなのだ。
 欲があり、夢があり、見栄があり、思い出がある。

 高い安いだけでは測れない。
 だから厄介で、だから面白い。

 私は車に積み込んだ仏像をちらりと見た。

 長い年月、人から人へ渡り歩き、中国から海を越え、最後は福岡春日市の住宅街に眠っていた仏像。

 その運命を考えると、人間の一生など実に頼りない。

 だがこちらは感傷に浸っている暇はない。
 帰ればまた湿気。
 そして請求書。
 さらに家内の機嫌という、国宝級に扱いの難しい案件が待っている。

 骨董屋の人生とは、結局その繰り返しである。

 ではまた。

この仏像については下記で詳しくお話しておりますので最後までお付き合いください。宜しくお願い致します。

買取品の詳細

◇この「観音様」は木製彫刻で状態もとてもよく、木仏によくみられるひび割れや変色などは見受けられません。作者は中国出身の林剣斌 です。近代のの彫刻家ですが顔つきや流れるようなスタイルが美しい龍上観音菩薩像です。

 

買取査定額

◇木製仏像の買取査定額もしくは評価額ですがまず第一に作者の知名度、次に時代や作の良さ、ほかには刻印があればより高価買取&できます。ご自宅に仏像が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や時代、作者、作品でもお値段は変わりますのでご了承ください。

 

■過去の作品買取例


観音菩薩立像約100cm 40,000円
白檀観音   30,000円
吉祥如意布袋  15,000円
他多数

 林剣斌とは?

作家の刻印です/骨董の買取は福岡玄燈舎
作家の刻印です

中国の仏像彫刻家・林剣斌(りん けんひん)は、近年日本の骨董市場や美術市場でも名前が見られる中国現代木彫界の作家の一人です。特に「緑檀(りょくだん)」を用いた観音像や布袋像などで知られ、日本国内では美術工芸品専門店や仏教美術ルートを通じて紹介されることが多い人物です。日本の伝統的な仏師のように寺院建立に関わるタイプというより、中国福建省系統の精密木彫文化を背景にした工芸美術作家として位置づけられています。

林剣斌の略歴

林剣斌は1979年、中国福建省の芸術家一族「林家」に生まれたとされています。幼少時代より芸術家であった父の影響を受け、木彫や宗教彫刻に親しみながら育ちました。福建省は古来より木工芸や宗教彫刻が盛んな土地であり、特に「仙游(せんゆう)」周辺は中国伝統家具や木彫工芸の一大産地として有名です。林剣斌もその文化的土壌の中で技術を磨いたと考えられています。

若くして才能を認められ、20代ですでに中国国内の工芸展で高い評価を受けるようになります。資料によれば、中国工芸界で一定の名誉とされる「工芸美術師」の称号を取得し、「華芸杯工芸精品大賞」などでも受賞歴があるとされています。さらに「福建仙游具如意笏創作室」の研究員として、伝統宗教美術や吉祥工芸の復元・研究・制作に携わったと紹介されています。

もっとも、日本の文化勲章作家や重要無形文化財保持者のような公的な大作家というよりは、中国現代工芸界の実力派職人・工芸作家として理解する方が実態に近いでしょう。

福建木彫文化との関係

林剣斌を理解するうえで重要なのが、中国福建省の木彫文化です。

福建省は仏教・道教・民間信仰が混ざり合った独特の宗教文化圏であり、古くから寺院装飾や神像制作が非常に盛んでした。特に明・清時代以降、福建の木彫は華麗な透かし彫りや緻密な細工で名声を得ています。

その特徴は、

  • 細密な衣文表現
  • 流れるような曲線
  • 吉祥文様の多用
  • 龍・鳳凰・雲文の装飾性
  • 強い立体感

などにあります。

林剣斌の作品にも、この福建系木彫の特徴が色濃く現れています。日本仏像のような静寂性や枯淡味よりも、「華麗」「吉祥」「豪華絢爛」という中国的美意識が前面に出ています。

代表作品

『龍鳳観世音菩薩』

林剣斌の代表作として知られるのが『龍鳳観世音菩薩』です。

これは緑檀の一木造による大型観音像で、観音菩薩を中心に龍や鳳凰が取り巻く極めて装飾性の強い作品です。

特に注目されるのは、

  • 天衣の細かな襞
  • 龍の鱗表現
  • 鳳凰の尾羽
  • 蓮華の透かし彫り
  • 円光部分の立体性

などで、非常に高い彫技を見せています。

日本の仏像でいうと慶派のような写実性とは異なり、中国南方系宗教美術特有の「躍動感」と「瑞祥性」が強く感じられます。

また、緑檀という極めて硬質な木材を用いながら、ここまで深く彫り込める点も高く評価されています。緑檀は「木の宝石」と呼ばれるほど硬く重量のある素材で、加工難易度が非常に高いことで知られます。

『吉祥如意布袋』

もう一つの代表作が『吉祥如意布袋』です。

こちらは笑みを浮かべた布袋和尚像で、中国民間信仰における財福・開運思想を色濃く反映した作品です。

特徴的なのは、

  • 豊満な腹部表現
  • 笑顔の柔らかさ
  • 如意や元宝など吉祥意匠
  • 衣の流動感
  • 台座部分の細密彫刻

などで、宗教彫刻でありながら極めて縁起物的な性格が強い作品となっています。

日本の禅寺にある布袋像が「無欲」や「飄々とした悟り」を感じさせるのに対し、林剣斌の布袋像は「福徳招来」や「財運隆盛」を強く意識した中国的表現になっています。

作風の特徴

足元には龍ですね/仏像彫刻の買取は福岡玄燈舎
足元には龍ですね

林剣斌の作品にはいくつかの明確な特徴があります。

① 徹底した細密彫刻

最大の特徴は、やはり異常とも言えるほどの細密彫刻です。

龍の鱗一枚一枚、衣の襞、指先、蓮弁、髭、髪筋に至るまで極めて細かく彫り込まれています。

この傾向は中国福建木彫の伝統を強く受け継いでおり、日本仏像の「余白の美」とは対照的です。

② 吉祥思想の強さ

作品には必ずと言ってよいほど、

  • 鳳凰
  • 如意
  • 蓮華
  • 元宝
  • 蝙蝠
  • 雲文

など、中国吉祥文化のモチーフが取り入れられています。

つまり単なる宗教彫刻ではなく、「開運工芸」「風水美術」としての側面が非常に強いのです。

③ 緑檀素材へのこだわり

林剣斌作品では緑檀が頻繁に使用されます。

緑檀は黒檀・紫檀と並ぶ高級銘木で、時間とともに色味が変化し、独特の光沢を帯びます。

非常に硬く加工困難ですが、その分保存性に優れ、虫害にも強いとされます。

林剣斌はこの素材を活かし、磨きと彫りを両立させることで独特の艶感を出しています。

④ 「宗教美術」と「工芸品」の中間性

ここが非常に重要な点ですが、林剣斌作品は純粋な寺院宗教彫刻というより、

  • 宗教美術
  • 開運美術
  • 高級工芸品
  • 中国伝統工芸

の中間に位置しています。

そのため日本の古仏研究とは少し評価軸が異なります。

骨董品市場での評価

細やかですが伸び伸びとした作風です/骨董品の買取は福岡玄燈舎
細やかですが伸び伸びとした作風です

日本国内では、林剣斌作品は主に通信販売系美術市場や現代工芸市場で流通しています。

ただし注意すべき点として、

  • 「中国古仏」ではない
  • 近現代工芸作品である
  • 作家ブランド市場がまだ発展途上
  • 宗教美術と開運美術の境界にある

という特徴があります。

そのため、購入価格に対して中古市場価格が大きく下がることも珍しくありません。

これは中国現代工芸全般に見られる傾向で、骨董価値というよりは「新品工芸品としての価値」に近いものがあります。

しかし一方で、細工そのものは非常に高度であり、中国木彫技術の現代的継承という意味では興味深い存在です。

特に龍や観音を組み合わせた豪華な作風は、日本仏像には少ない独自性を持っており、中国南方系宗教美術の現代的展開として見ると非常に面白い作家と言えるでしょう。

 

 

参考サイト

東京書芸館公式サイト

東京書芸館

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