福岡市東で浅蔵五十吉の作品を買取りました
とてもきれいな九谷の酒器です。
買取品の詳細
今回は福岡市東区のお宅に出張査定にお伺い致しました。買取品は九谷焼のコレクターで人間国宝の徳田八十吉や吉田屋の窯、再興九谷などたくさん拝見しましたがその中でも「浅蔵五十吉」作品を紹介いたします。茶わんや花瓶、壺などとても上品なものが多くそのほとんどは某デパートの個展にて購入されたとお聞きしました。その為か栞や箱、包装紙までもきちんと保管してありました。作品の特徴のぼってりとした厚めの釉薬に色濃い黄、緑、赤、茶色などがとても綺麗ですね。数多い九谷作品の中でも個人的に「九谷焼の酒器」が大好きなのでスポットを当てたいと思います。そのほかは古い茶道具、絵画や掛軸もたくさん買取させていただきました。本当にありがとうございました。
立体的な絵付けが目を惹きます
五十吉の陶印
。
買取査定額
浅蔵五十吉作品の買取相場ですが容姿や大きさ、文様、絵付け、箱書きなどでかなり差があります。内閣総理大臣賞受作家で日本芸術院賞を受賞し、日本芸術院会員、平成4(1992)年文化功労者となった方です。そして同8年文化勲章を受章します。そんな高名な浅蔵五十吉さんの作品での平均買取価格は青九谷皿で10~15万円、陶板で10万円~13万円、図柄皿で8万円~10万円となっています。ご自宅に浅蔵五十吉の作品や酒器、茶道具が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や色合い、作風でもお値段は変わりますのでご了承ください。
見込みに宝づくしでおめでたい図柄です
下記は浅蔵五十吉の代表的な作品です。
■「青九谷水鉢」
■「磁器長角水盤」
■窯変「交歓」花器
■「構成の美」
■「釉彩華陽飾皿」
■「佐渡の印象」
などなど…
藍色が鮮やかな図柄
■過去の作品買取例
九谷十名匠揃絵変中皿 200,000円
九谷 彩釉瑞鳥譜 飾皿 100,000円
白陽瑞蔬磁象飾壷 80,000円
青九谷花図飾大皿 70,000円
緑釉獅子置物 40,000円 他
浅蔵五十吉とは?
現在、三代の浅蔵五十吉さんは、深香陶窯という窯元の三代目です。
初代、二代から受け継いだ色釉を使い、時にはプラチナ等も使います。
主に、素地は分厚いものを使い、絵柄の輪郭を掘り込み、立体感を出して重厚に仕上げます。
上絵付けだけではなく、成形も自分でこなしており、その造形は重厚でダイナミックです。
色合い深い釉薬の中でも、「茶」と「黄」が混ざり合った微妙な色が、「五十吉カラー」といわれています。
日本芸術院会員・文化功労者・文化勲章受章者の二代五十吉の志を受け継ぐ深香陶窯では、洗練された造形、独創的な上絵で現代九谷をリードし、九谷焼の可能性を追求し続けています。四代目を継ぐ娘さん夫妻も深香陶窯で作陶に取り組んでおられます。
釉薬に艶もあります
★九谷焼とは、石川県で370年ほど前から製陶されている色絵磁器です。作風は様々で、青・黄・紫・赤・緑の五彩を用いて絵画的表現力の高い「古九谷風」のものや、青木木米の指導により、赤を基調とした唐子など描いた「木米風」ものや、赤絵の細密画で全面に仕上げられた「飯田屋風」や、永楽和全の指導で始まった「京焼金襴手風」などが挙げられます。更に、大正期以降には、青粒(あおちぶ)と言われる細かい緑色の点を盛り上げ並べ、絵を構成する「青粒技法」や、人間国宝の徳田八十吉に見られる「彩釉技法」、吉田美統らに見られる「釉裏金彩・銀彩技法」など今なお発展を遂げている焼き物です。
■略歴
〇二代浅蔵五十吉
石川県能美郡寺井町(現能美市)生まれ。
初代徳田八十吉、北出塔次郎等に師事します。
1981年(昭和56年)、日本芸術院賞受賞。
1984年(昭和59年)に日本芸術院会員、1992年(平成4年)に文化功労者。
1993年(平成5年)、故郷の寺井町に「浅蔵五十吉美術館」が開館しました。設計は池原義郎。
1996年(平成8年)に九谷焼作家として初めてとなる文化勲章を受章します。
1998年(平成10年)4月9日、呼吸不全のため金沢大学医学部付属病院で死去。享年85。1999年(平成11年)には後継者が三代目を襲名ました。
〇三代 浅蔵五十吉
1941年 石川県小松市八幡生まれ
1959年 石川県立工芸高卒業
1960年 国立名古屋工業技術試験場陶磁課
1962年 色絵の巨匠・北出搭次郎に師事
1963年 石川県現代美術展で初入選、以後入選を重ねる
1965年 第1回日展入選作が政府買い上げとなる
1972年 石川県現代美術展最高賞、第4回日展特選
1977年 石川県現代美術展審査員
1980年 日本現代工芸美術展会員賞
1981年 日本現代工芸美術展審査員
1983年 第18回日展特賞
1987年 日本現代工芸美術展特別賞
1991年 日展審査員
1998年 小松市文化賞
1999年 日本現代工芸美術展文部大臣賞、日展評議員
2000年 三代・浅蔵五十吉を襲名
2003年 石川県文化功労賞
2006年 経済産業功労者、大臣表彰
2010年 石川県無形文化財九谷焼技術保存会会員
2011年 小松美術作家協会理事長
◎関連、参考サイト
・JPN
■その他の買取品目
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