福岡市城南区で中国硯屏を買取りました
★この度、大宰府より筑紫野市に移転いたしました!
本体は古い紫檀が使用されています
重量感もある硯屏風です
買取品の詳細
今回は福岡市城南区のお宅に中国美術品の出張査定にお伺い致しました。買取品は主に中国陶磁や硯などの書道具、掛軸ですがその他にも絵画、や煎茶道具、日本刀の鍔などの骨董品、古美術品も多数、買取りさせて頂きました。ありがとうございました。とくに中国骨董は香炉や花瓶、茶入れや書画などの仕入れをさせて頂き感謝です。中国骨董は色彩も艶やで日本の骨董品とは違いどこにあってもひと際目立ちますね。今回はその中国美術品の「硯屏」にスポットを当てたいと思います。
古伊万里を思わせる図柄です
作家名もあります
買取査定額
中国書道具である硯屏の買取相場ですが容姿や大きさ、色彩、絵付け、時代、箱書き、材質などでかなり差があります。特に時代は古いものだと高額で清時代以前のものになると数十万円にもなるものもあります。もちろん古いものですから状態でも左右されます。明治大正期の日本に入ってきたものでは1~5万円、昭和時代のものだと5000円~2万円となっています。材質も古い堆朱のものが最高で細かい彫刻があるものには高値がついております。ご自宅に中国の硯屏などの書道具や茶道具が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や色合い、作風、時代でもお値段は変わりますのでご了承ください。
紫檀の細工も細かいですね
■「堆朱硯屏」
■「孔雀石彫刻硯屏」
■「翡翠彫刻硯屏」
■「紫檀硯屏」
■「書道用色紙硯屏」
などなど…
■過去の作品買取例
唐物清朝期粉彩陶板竹節唐木枠硯屏 530,000円
正阿弥 勝義 作并刻 銅製硯屏 380,000円
古薩摩狩野芳崖絵硯屏 260,000円
翠岫雲深 斯石 天然風景図硯屏 250,000円
閑院宮御紋付純銀八稜鏡入硯屏 180,000円 他
硯屏とは…
硯屏とは…昔々は日本家屋では窓を開けきることは少しも珍しいことではなく、そのため迷い込む鳥にいたずらされないよう、掛軸には風に揺れる風帯(ふうたい)を付けたりしたものでした。また、硯で磨った墨液に風で運ばれてきたホコリやチリが入らないよう、硯に衝立(ついたて)を置いたものですが、これが硯屏(けんびょう)と呼ばれる物です。また炉先に飾る屏風、又はこれに類するものをいいます。
流派によっては炉屏や結界などとも呼ばれます。
もとは、前述のように書道で硯のそばに立てて、ちりやほこりなどを防ぐ 小さな衝立(ついたて)のことですが煎茶道の世界でも結界に使用されるようですね。
硯屏の中ほどに絵があるとまた観賞用でも重宝されますね
欄間に通じるほどの彫刻、透かしです
硯屏は中国の文人は机を飾る文房具のひとつとして重視してきたものです。
その硯屏は書道具の一つであり文房四宝の中でも最も重要視されてきた硯は、古代中国の西周時代の墓から出土した顔料の研磨具がその起源といわれており、墨などの変化に合わせて進化しながら前漢時代にその原型が作られたと言われています。5世紀から6世紀まで続いた南北朝時代には既に使われていたようですね。
中国では昔から文人と呼ばれている方が存在し、文房四宝をはじめとする文具は文人の象徴的な道具として見られており、ステータスシンボルでもあったそうです。
文人と呼ばれるのは王侯貴族・官僚・地主・地方豪族などであり、貴族的な特権階級の人でしたが、唐の時代に入ると学問さえ修めれば身分などに関係なく官僚になれる「科挙制度」が整備されたことで官僚になる人が増え、それにつれて文人と呼ばれる人たちも増えていきました。
これにより、文人が嗜んだ文学、書画、音楽などは広がりをみせ、そのために使用される道具も実用品であると同時に芸術的な美しさが求められるようになり、硯屏も室内装飾的な役割へと変化していきました。実際にサイドボードの上に飾り置物として、またはコレクションケースに玉の香炉と並べて眺めたりお部屋ごとにワンポイントとして飾る小物としても流行っています。
硯屏の素材は、陶磁器が一番多く作られましたが、他にも、漆器、石、玉、金属、澄泥、古墨、古器などでも作られましたがこれらにも文房趣味に拍車がかかり、凝りに凝ったものも作られています。
日本でも、文房飾りには欠かせないアイテムとして定着したようです。彫金、堆朱といったものもあるります。今回の品物のように枠に唐木を用いて陶板をはめ込んだものなどもあります。
そして全体のサイズは小さめとなっていて、大体幅40cm以内のものが多いのですが、更に小さいタイプのものや大きなものもあります。
◎関連、参考サイト
■その他の買取品目
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