福岡市中央区で中国の鼻煙壷(びえんこ)を買取りました
およそ70年位前の鼻煙壺です
雰囲気のある箱ですね
買取品の詳細
今回は福岡県春日市のお宅に骨董の出張査定でお伺い致しました。買取品は書道具やアンティーク、備前焼、中国陶磁や掛軸や勲章などありました。いろいろな中国美術品もありましたが今回紹介する買取品は鼻煙壷と呼ばれるもので時代は対象から昭和にかけてのものだと思われます。嗅ぎ煙草を入れておくための容器、喫煙具のことでスナッフ・ボックスとも呼ばれています。大きさは大体ですが高さ10cmに満たない場合が多いと思います。。中には嗅ぎ煙草をすくうための匙がついているのがほとんどですそのほか古い人形や茶道具や掛軸もたくさん買取させていただきました。本当にありがとうございました。
中国美人画が多いですね
山水画もあります
。
買取査定額
鼻煙壺の買取相場ですが時代や造り、絵付けや材質などでかなり差があります。本ヒスイの物で約70万円~80万円となっています。本メノウでは30~40万円、水晶では10~20万円となります。和田玉で10万円前後になりますが時代で価格も変わります。高額なものは清ださい。もちろん状態や時代、材質でもお値段は変わりますのでご了承ください。
すりガラスに描かれています
絵付けは結構細やかです
ちなみに下記は鼻煙壷の代表的な作品です。
◆套藍鼻煙壺
◆白透明紅色被せ浮彫樹下人物文鼻煙壷
◆白地七彩多色貼大鼻煙壷
◆紅色浮彫鹿仙人文鼻煙壷などなど…
■過去の鼻煙壷の買取例
清朝 和田玉龍紋鼻煙壷 200,000円
清時代 田黄石双耳鼻煙壷 150,000円
清朝 白砡翡翠蓋鼻煙壷 100,000円
清代 天然蜜蝋琥珀製 鼻煙壷 85,000円
他多数…
「鼻煙壷」とは?
〇鼻煙壺とは、嗅(か)ぎタバコを入れる小さな容器です。嗅ぎタバコは粉末状のタバコを鼻腔(びこう)に吸い込んだりこすりつけたりして香りと刺激を楽しむもので、16世紀半ば頃にアメリカ大陸からヨーロッパに伝えられました。煙や匂いのでない優雅なタバコの嗜みかたとして特に17~18世紀の王侯貴族などを中心に大流行しました。日本でも明治期には嗅ぎたばこも流行りました。鼻煙壷の材質には磁器やガラス、玉(ぎょく)、瑪瑙(めのう)などのほかに金属、漆、木などもあります。一般的には無地のガラス瓶が基本となっていますがこの他には水晶、琥珀などが使われることもあります。これらに内画技法と呼ばれる方法で絵画や文字を入れていくことで仕上げます。鼻煙壷は非常に小さな壷なので、これに描いていくのは高度な技術が必要になり、専用の筆を差し入れ、内側に円を描いていきます。通常の筆はまっすぐなので、内側から壷の周りに繊細な絵を描くには向いていません。そそのほかにものため、ここで使われる専用の筆は、先端が直角に曲がっている特殊なものです。その為にかなり高度な技術が求められており、古い時代の鼻煙壷は職人技の集大成です。そのほかにも単色ガラスにはカットや研磨、彫刻、描金ができ、同時に灑金や絞胎などの技法も発展しました。また、画琺瑯工芸とも結び付き、ガラス胎に模様を描いて焼成された、色とりどりの華やかな鼻煙壺が作られました。このほか、色の違うガラスを重ねて加工をした套玻璃は、ガラス工芸では斬新な作品です
★嗅ぎたばことは…嗅ぎたばこは、フランス宮廷の喫煙規制により伸長し、ヨーロッパ諸国に拡がりました。当時の宮廷では「パイプたばこ」が流行していましたが、「たばこの煙を鼻から出すのは下品」として煙を出すことを禁じられました。そこで、たばこ葉を指でつまんで鼻腔から吸いこみ、香りを愉しむ「スナッフ」が流行したことが発端です。その頃はまだ中国には輸入されていないようですね。
スヌースのようにオーラル型の嗅ぎたばこは、15世紀前半にフィンランドから持ち込まれ、16世紀後半に大衆へと広がりました。そして17世紀の清代に中国に持ち込まれその後、日本にも持ち込まれました。現代では、アメリカ、スウェーデン、ノルウェーを中心に愉しまれています。ありがとうございました。
◎関連、参考サイト
■故宮博物館 コチラです。
■町田市博物館 コチラです。
■タバコと塩の博物館 コチラです。
■文化遺産オンライン コチラです。
■その他の買取品目
★骨董品買取の福岡玄燈舎では古美術品の他、アンティークや掛軸、茶道具、書道具、絵画、仏像、勲章、中国陶磁、甲冑など多彩な骨董品を査定買取しております。お見積りだけでも構いませんのでお気軽にご相談ください。