福岡市城南区で和光斎の薬缶(水柱)を買取りました
買取品の詳細
今回は福岡市城南区のとても古いお家に骨董品出張査定にお伺い致しました。買取品は大量の絵画やお茶道具や陶器がありました。いろいろな茶道具があるなか今回、紹介する道具は「金工師 和光斎」の薬缶です。薬缶、水柱としての状態は凹みもなく時代の割には良い方でした。薬缶には金箔や象嵌などが入り全体に鎚目が施された上質な作品でした。図柄は秋草文が描かれてありました。そのほか茶碗や棗などの茶道具や古い掛軸もたくさん買取させていただきました。本当にありがとうございました。
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買取査定額
和光斎の買取相場ですが真贋、時代や図柄、種類でかなり差があります。純銀製の作品で10万円前後、銅製では5000円~30000円までと幅広いです。ご自宅に和光斎やほかの金工師、彫金作家の作品が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や時代、でもお値段は変わりますのでご了承ください。
■過去の「和光斎」作品買取例
純銀茶托 80,000円
純銀製湯沸 50,000円
銅製打ち出し水柱 30,000円
赤銅製鎚目水柱15,000円
金工とは?
金工や彫金は、鏨(たがね)などを使って金属を彫る工芸のことで、鏨の種類によって異なる線を表現できるほか、一部を掘り抜く「透かし」、裏から大きく打ち出した後、表から細部を押さえていく「打ち出し」、溝に別の地金を嵌め込む「象嵌(ぞうがん)」などの技法を組み合わせることで、さまざまな図案や文様、文字を描きます。
材質は主にプラチナ、金、銀、銅、真鍮、鉄、アルミ、錫などの金属を使い、 ジュエリー、アクセサリー、仏具や家具などの飾り金具などの制作に用いられることが多いですね。
■鋳金
溶かして形を作る技法です
①蝋型…
蝋で作った型に砂と粘土を混ぜた鋳型材を塗り、その型を蝋がなくなるまで焼きます(脱蝋)。次に熔けた金属を流しこみ、さめたら型をこわします。熱で蝋が熔けてなくなり③、蝋で作った形そのままに作品をつくることができます。蝋型はほかの型よりも複雑な形を作ることができ、蝋のあたたかいなめらかさが表現できます
②惣型…
砂と粘土をまぜた土で形の輪郭にあわせた型紙の板を直接回転させて、型を作ります。おもに茶道で使われる茶の湯釜や、お寺のつり鐘などがつくられます。型から取り出した釜は、熱しながら漆やおはぐろなどを塗って、独特の美しい色に仕上げます。
③込型…
まず、粘土で元の形を作り、その形を写して石こうで原型を作ります。原型を鋳物土でおおい、形を写して外型を作り、次に少し小さい中型を作ります。外型と中型のすき間に金属を流しこみ、冷めたら取り出します。
■鍛金について
木台の凹部の上で、板状の金属を木づちでたたいて曲げます。そのあと当金といういろいろな形の鉄の棒を木台にさし、だんだんと形を作ります。ひとつの作品ができあがるまでには何万回もたたきます。
作品の厚みが薄く、軽くて丈夫です。たたいたことがわからないくらいなめらかに仕上げたり、また、たたいた跡を残すことにより、味のある仕上がりにもなります
①彫り…
金属の表面に鏨を使っていろいろな模様を表現します。V字型の刃先で線を彫る基本の毛彫り、三角形の刃先で連続する細い線を彫る蹴り彫り、金属を切る鏨の刃先をさらに鋭くして彫る削り彫り等があります。
②象嵌…
金属の表面に模様を彫り別の金属を嵌めこんで、それぞれの金属の色や質感のちがいによって模様を表現します。彫った線に金属を嵌める線象嵌、模様が表面からでっぱらないように嵌めた金属を平らにする平象嵌、表面より高く嵌めこんで模様に高さををつける高肉象嵌、布目に彫った部分に金属箔を嵌める布目象嵌等いろいろな技法があります。
③打ち出し…
金属の板をいろいろな鏨を使って、表裏の両面から何回も打つことによって立体的な形をつくります。できあがった形はもり上がりが高いものと、ブローチや着物の帯どめ金具のような低いものがあります。
★ちなみに人間国宝の認定を受けているのは、海野清、内藤四郎、鹿島一谷、金森映井智、増田三男、鴨下春明、中川衛、桂盛仁、山本晃です。
◎関連、参考サイトは■金工師リスト(荒川区)コチラです。
■林原美術館はコチラです。
■その他の買取品目
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