福岡市西区で浮世絵(歌川豊国)の木版画を買取りました!

浮世絵

とても状態の良い浮世絵です

歌川豊国の木版画

「豊国」銘があります

 

 

買取品の詳細

今回は福岡市西区のマンションに掛軸や浮世絵の出張鑑定にお伺い致しました。こちらのお宅は戦前に小間物商を営んでおり当主の方が骨董品が好きで焼物や掛軸、茶道具、書画、仏像や中国美術品などを収集していたということでその中のいくつかを拝見させて頂きました。いろいろな古美術品がありましたが今回紹介するものは「豊国作の浮世絵」です。骨董品のほとんどは地元のコレクターより直接購入されたとお聞きしました。その為か栞や箱、包装紙までもきちんと保管してありました。もちろんこの浮世絵も霧箱に収められており虫食いなども少ない上物です。個人的に好きな美人画の浮世絵もありとても充実した取引をさせて頂きました。本当にありがとうございました。

歌舞伎役者の作品です

なんとも憎めないお顔です

江戸時代の歌舞伎役者

題目は「夢の蝶兵衛」

 

 

 

買取査定額

浮世絵作品の買取相場ですが時代や題目や作者、木版なので現存枚数や印刷数、状態や箱書きなどでかなり差があります。特に「歌川豊国」は現代まで続く浮世絵の超名門です。元は江戸中期の町人文化全盛で文化の中心が上方から江戸へ移りつつあった時代、その移り変わる流行を常にリードし続けたのが「初代歌川豊国」と「葛飾北斎」「東洲斎写楽」に人気がありました。そんな著名な歌川豊国作品は三代のもので10~15万円、掛軸で5万円~7万円、春画2万円~3万円となっています。ご自宅に浮世絵や掛軸が御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や色合い、時代などでもお値段は変わりますのでご了承ください。

 

藍色も美しい木版画ですね

 

下記は歌川豊国の代表的な作品です。

■「役者舞台之姿絵 まさつや」

■「三代目市川高麗蔵の佐々木巌流」

■「菅原伝授手習鑑」車引

■「江戸名所上野仁王門之図」

■「愛宕山夏景色」

■「苦者楽元〆」

■「美しんあはせ」

などなど…

■過去の作品買取例
新吉原櫻之景色 木版画 500,000円
「岡崎八ツ橋村の妖怪」100,000円
「頼光袴垂だんまり」70,000円
「逢夜鳫之声」50,000円
…他多数

「浮世絵」とは?

「浮世絵」は、江戸時代から大正時代に掛けて描かれた、風俗を描いた絵画のことです。この世は「憂き世」で嫌なことばかり。それならば、ウキウキと浮かれて楽しく、この世を謳歌して暮らしたいと「浮世」の字が当てられた浮世絵が描かれるようになりました。作風は前時代の武将を描いた「武将絵」や遊郭の美女を描いた「美人画」、歌舞伎役者を描いた「役者絵」など、浮世を取材して描かれているのが特徴です。尚その浮世絵には、「肉筆画」と「木版画」の2つの形式があります。

肉筆の浮世絵とは、印刷物でも版画でもない、筆で直接紙に描かれた浮世絵作品の総称で、浮世絵版画と区別するために生まれた言葉と言われています。浮世絵師が描いた、版画ではない直接紙に描いた一点もの作品が肉筆浮世絵です。なお浮世絵の始祖と言われている菱川師宣(ひしかわもろのぶ)の代表作品である「見返り美人」は肉筆浮世絵の代表作ですね。

版元の名前でしょうか

一方の「木版画」は江戸木版画とは、日本独自の多色摺り木版画の技術です。約200年前、江戸の庶民が気軽に楽しめるフルカラーの印刷物として浮世絵木版画が大流行し、今に続く江戸木版画の技術と文化が確立しました。

下絵を描く「絵師」次に絵柄の色ごとの板木を彫り上げる「彫師」
そしてバレンで和紙に絵柄を摺り重ね、作品を仕上げる「摺師」、
江戸木版画は上記の三者の職人に加え、作品を企画・統括する出版社の役割である「版元」の四者が
完全な分業制をとることで、世界に類を見ない高度な技術が生まれました。当時の最先端のビジネスモデルだと思います。

裏側の状態です

 

版裏の状態です

〇歌川豊国とは…初代は歌川豊春の弟子で、絢爛な役者絵を書き、近世浮世絵の第一人者です。似顔絵を得意としていた寛政中期から頭角をあらわし、「役者舞台之姿見」シリーズが評判になり、その後の役者絵業界を独占しました。 なお弟子に、歌川国政や歌川国貞、歌川広重がいます。特に三代はその名は国芳、広重と並んで広く知られており、幕末を代表する絵師の一人でもありました。浮世絵絵師の中では最大の量の作品を残している作者でもあります。作品は摺物技術を極めたといえる作品が多く美人画は当時の「粋」という美意識を善くとらえており、役者絵は舞台における役者の熱演ぶりをよく写していると高い評価を得られています。

■門人

    • 歌川国安
    • 歌川国丸
    • 歌川国直
    • 歌川国芳

■収蔵作品一覧

  • 『役者舞台之姿絵』
  • 『絵本時世粧』、町屋や花街を中心に当時(寛政期)の女性風俗を描いた色摺り絵本
  • 『役者此手嘉志和』
  • 『風流芸者身振姿絵』
  • 『絵本役者三階興』
  • 「春の愁図」 絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵 劉雲台賛 寛政前期
  • 「雪の訪問図」 絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
  • 「五大力図」 絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
  • 「湯屋へ行く美人図」 絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵 享和年間
  • 「町娘図」 絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
  • 「岩井粂三郎と瀬川菊之丞」絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵 三世瀬川菊之丞賛
  • 「月下頭巾の美人図」 紙本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
  • 「うちわ持つ美人図」 絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
  • 「遊女図」 紙本扇面 東京国立博物館所蔵 寛政10年‐12年
  • 「桜下遊女図」 絹本着色 東京国立博物館所蔵 寛政中期
  • 「炬燵美人図」 絹本着色 東京国立博物館所蔵 享和年間
  • 「二美人図」 紙本着色 東京国立博物館所蔵 寛政中期
  • 「山東京伝画像」 絹本着色 東京国立博物館所蔵 文化末期
  • 「円窓美人図」 絹本着色 出光美術館所蔵 寛政10年頃
  • 「海浜美人図」 絹本着色 出光美術館所蔵
  • 「月下美人図」 紙本着色 ニューオータニ美術館所蔵 文化後期
  • 「二美人図」 絹本着色 千葉市美術館所蔵 文化末期
  • 「海女図」 絹本着色 千葉市美術館所蔵 文化末期‐文政初期
  • 「曽我の対面」 紙本墨画淡彩 千葉市美術館所蔵 天明9年
  • 「海浜遊歩図」 紙本墨画淡彩 千葉市美術館所蔵 寛政12年‐享和元年頃
  • 「菖蒲持つ女図」 絹本着色 MOA美術館所蔵 寛政中期
  • 「御殿女中図」 紙本着色 奈良県立美術館所蔵 文化年間
  • 「口紅」 絹本着色 デトロイト美術館所蔵 寛政12年‐文化2年

◎関連、参考サイト

サントリー美術館

礫川浮世絵美術館

文化デジタルライブラリー

■その他の買取品目

 

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