福岡市城南区でおもと鉢を買取りました
豪華な絵付けのおもとです。
三つ足のおもと鉢です。
買取品の詳細
今回は福岡市城南区のお宅に骨董品の出張査定にお伺い致しました。今回の買取品はおもと鉢のコレクターで薩摩焼や信楽焼、琉球焼きや京焼、伊万里焼、有田焼、中国陶磁のおもとまで数十点もの品物があり査定、買取させていただきました。ありがとうございました。その中でも「龍山銘」のある豪華な絵付けのおもと鉢に焦点を当ててご紹介いたします。このおもとは華やかで外国の方にも人気がある作品です。そのほかは古い茶道具、絵画や掛軸もたくさん買取させていただきました。本当にありがとうございました。
豊明園の龍山の作品です。立体的な絵付けが目を惹きます
。
未使用なので傷やダメージはございません
買取査定額
おもと鉢の買取相場ですが容姿や大きさ、文様、絵付け、時代、作者名などでかなり差があります。明治期の万年青鉢で5~10万円、明治期の京楽焼で5万円~7万円、大正時代の蘭鉢で2万円~4万円、昭和時代の布施鉢は2000~5000円となっています。今回買取の龍山作品は5000円~20000円と幅も広いです。ご自宅におもと鉢や蘭鉢がございましたら一度拝見させてください。もちろん状態や色合い、作風、時代でお値段は変わりますのでご了承ください。
盛り上げの絵付けが豪華ですね
獅子に牡丹の図柄です
下記はおもと鉢の代表的な作品です。
■「東京三光園」
■「一水園」
■「沈壽官」
■「春光園」
■「愛楽園」
■「豊明園」
などなど…
三つ足の可愛いらしい鉢です。
■過去の作品買取例
京楽焼 蘭鉢 80000円
春蘭鉢 龍山作 40,000円
青海波富貴蘭鉢 40,000円
中国蘭鉢 30,000円
京楽焼 布瀬鉢 25,000円
他
豊明園の龍山とは?
「龍山銘」が金彩で施されています
白牡丹です
龍山さんは明治34年(1901年)に北設楽郡東栄町で生まれ、名を準一といいます。小さな時より絵が好きで、なんとお寺の和尚から水墨画を習っていたそうです。そんなわけで画家を志望していましたが、若くしてご両親を亡くしてしまい苦労をしていましたが働きながらでも名古屋・豊橋で南画ゃ蒔絵を学びました。その後20歳の時に朝鮮にいる祖父を頼って朝鮮に渡り、そこで陶磁器の絵付けを習いました。その経験が功を奏しました。
朝鮮より2年ほどで帰国し、信楽で輸出用陶器の絵付けを行い、数年後常滑で陶器絵の先生になり指導を行いました。碧南に永住を決めた昭和5・6年頃から楽焼鉢の絵付けを始め、楽焼鉢の一筋の絵師生活を送りました。そして近隣の窯元からの依頼だけでなく、一般の愛好家が鉢を持って絵付けを依頼してくることもあったそうでかなり忙しかったようです。その後は多数の万年青鉢や蘭鉢に絵付けを施し、龍山鉢というブランドを築き上げました。初代龍山さんが亡くなった後、それまで父を手伝っていた次男俊春さんが2代目龍山として跡を継ぎ、絵付けを行いました。
★おもと鉢とは…徳川家康公がおもとを楽しんだり、殿様、諸侯がおもとを楽しんだ時、そのためにわざわざ鉢を焼かせるほど、鉢にはこだわりをもっていました。室内のしつらえに合わせるためなのか、床の間に合わせるためなのか、非常に素晴らしい鉢が残っています。今の鉢文化に繋がっています。おもとは江戸時代から、青々とした葉を観賞する目的で愛でられてきました。万年(まんねん)青々とし、屈強な縁起物といわれます(=繁栄や長寿)万年青(おもと)は室町や江戸時代では盆栽とも呼ばれていて、盆は鉢、裁は植物を現します。ただの盆、鉢だったのが、だんだんと装飾を施されるようになりました。尚、おもと鉢における絵付師には布施覚さんといわれる超一流の作家さんがおられます。
布施覚(ふせさとる)さん千葉大卒業後、山岳画家として活躍中に体調を崩し、中学校の教鞭を執られた時期もあったそうです。絵付け師としては40年のキャリアを持ち、錦絵作家の第一人者として知られています。色彩豊かで艶やかな鉢は、天皇家に献上、お買い上げの鉢もあり、名実ともに最高位の現代絵付け師です。
◎関連、参考サイト
・豊明園
・沈壽官
■その他の買取品目
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