福岡市博多区で柿右衛門の陶磁器を買取りました。
柿右衛門の徳利です。猪口はありません。柿右衛門様式と呼ばれるこの様式は、有田市の柿右衛門窯から焼成され、1660年代に成立、1680-90年代に完成期を迎えたとされています。名前から陶工酒井田柿右衛門家の専属窯のように解釈されますが、窯の名称は後世に付けられたもので、当時は共同窯、所有者も異なっていたとされています。酒井田柿右衛門は伊万里焼の焼物師の一人として活動していました。初代柿右衛門は赤絵の絵付技法の創始者とされ、柿右衛門様式にさらなる発展に貢献しました。
素地は乳白色(濁手)で、赤を基調とした華やかさのある色絵が特徴的です。花や鳥の文様の鉢や皿などに温かみのある白色素地は、ヨーロッパの色絵磁器の手本になるほどの技術に成長していきました。それは柿右衛門様式より少し前に発展し、同じ伊万里焼から国内向け生産をしていた古九谷様式のような、一点製作で寒色系を中心とした控えめな芸術性の強い作品とはまた違った路線を歩んでいったのです。次に刻印の話ですが有田焼は1670年代から80年代になると草書体になり、旁の田の字が渦を巻く「渦福銘」という銘が出現しました。角福銘は柿右衛門窯から多く出土しており、伝世品も上手のものが多いことが特徴です。渦福の描き方も丁寧なものから粗雑なものまであり、作品自体の文様の表現や成形などの技術にも各窯ごとに差がみられるようになりました。1800年ごろになると「福」字の田の部分が×印の書体が現れました。明治18年(1885年)には、渦福の角福銘を11代酒井田柿右衛門が商標登録し、以後、渦福銘のあるものは柿右衛門窯の作品を意味するようになります。ありがとうございます。骨董品買取の福岡玄燈舎では柿右衛門の陶磁器を買取ります。お見積りだけでも構いませんのでお気軽にお問い合わせください。福岡県内は無料出張査定いたします。