福岡市早良区で南部鉄瓶を買取りました!

南部鉄器の買取

◇おはようございます。。福岡で骨董品買取を行っています「玄燈舎」です。今回のお宝出張査定は福岡市早良区にお邪魔致しました。閑静なマンションに住むご夫婦ですが奥様のご実家より茶道具や掛軸、中国陶磁など数点を持ち帰ったとの事で査定のご依頼がありました。鉄瓶や棗などもとても時代があり高価買取もさせて頂きました。ありがとうございました。またこの鉄瓶については下記で詳しくお話しておりますので最後までお付き合いください。宜しくお願い致します。その前に少しばかり福岡市早良区についてお話いたします。

 

★福岡市のベッドタウンとして発展する早良区は、海と山の自然に恵まれた土地です。歴史ある神社仏閣や伝統文化、活気あふれる商業施設など、様々な魅力が詰まっています。

特産物

  • 梅干し: 全国的に有名な「博多梅」は、早良区でも盛んに栽培されています。完熟梅を丁寧に漬け込んだ梅干しは、酸味と甘味のバランスが絶妙で、ご飯のお供やお茶請けに最適です。
  • イチゴ: 春の味覚として人気のイチゴは、早良区でも栽培が盛んです。「あまおう」や「さがほのか」など、様々な品種を味わうことができます。
  • 竹細工: 脊振山系の豊富な竹林を利用した竹細工は、早良区の伝統工芸品です。茶道具や花器など、繊細で美しい作品が数多く作られています。

代表的な観光地

  • 西新商店街: 約400店舗が並ぶ活気あふれる商店街です。食料品店や衣料品店、飲食店など、様々なお店が軒を連ねています。
  • 藤崎: 福岡市西部の中心商業地区です。百貨店や大型商業施設が立ち並び、多くの人で賑わっています。
  • シーサイドももち: 博多湾に面した海浜公園です。人工ビーチやヨットハーバー、展望台などがあり、海を眺めながら散歩やレジャーを楽しむことができます。
  • 福岡市博物館: 福岡市の歴史や文化を紹介する博物館です。弥生時代の遺物や博多町家復元模型など、貴重な資料が展示されています。
  • 光善寺: 脊振山系の麓にある臨済宗妙心寺派の寺院です。鎌倉時代に建立された歴史ある寺院で、美しい庭園や紅葉の名所として知られています。
  • 脊振山: 福岡市と佐賀県の県境に連なる山脈です。登山やハイキング、キャンプなどのアウトドアを楽しめるスポットとして人気があります。

買取品の詳細…

岩肌の鉄瓶

◇近年、レトロな雰囲気が魅力的な大正時代の道具が人気を集めています。近年、お茶を淹れる道具としてだけでなく、インテリアとしても人気が高まっている南部鉄瓶。今回買取させていただいた大正時代の「薫山」銘鉄瓶は、傷も少なく、水漏れもない美しい状態でした。松の実型の蓋の摘みと、岩肌のような素朴な風合いを持つ本体は、まさに時を刻む芸術作品と言えるでしょう。

歴史と伝統が息づく南部鉄器

南部鉄器は、岩手県盛岡市を中心とした地域で400年以上の歴史を持つ伝統工芸品です。良質な鉄砂と豊富な木炭を用い、熟練の職人が一つひとつ丁寧に作り上げています。南部鉄器は、熱伝導率が高く、蓄熱性に優れているため、お茶や湯を沸かすのに最適です。また、使い込むほどに鉄分が表面に染み出し、鉄瓶内部に自然な膜を作り出すことで、まろやかで美味しいお湯を沸かすことができます。

大正時代の風情を伝える松の実のつまみ

松の実摘み

虫食いがあります

松実は、生命力や繁栄の象徴とされ、縁起の良いモチーフとして古くから親しまれてきました。今回買取させていただいた鉄瓶も、大正時代の技術とデザインが融合した作品と言えるでしょう。松の実型の蓋の摘みは、使いやすく、手に馴染む形状です。また、岩肌のような素朴な風合いは、大正時代の鉄瓶の特徴の一つです。

岩肌のような素朴な風合い

この南部鉄瓶の本体は、岩肌のような素朴な風合いが特徴です。これは、あえて表面を研磨せずに仕上げることで、鉄本来の質感を楽しむことができるようにするためです。使い込むほどに鉄分が表面に染み出し、味わい深い色合いに変化していくのも魅力の一つです。

薫山の銘

「薫山」は、南部鉄器の有名な鋳物師である「浅田薫山」の銘です。浅田薫山は、明治時代から昭和時代にかけて活躍した名工で、優れた技術と独創的なデザインで知られています。彼の作品は、現在でも高く評価されており、多くのコレクターに人気があります。「浅田薫山」については後ほど詳しく説明いたします。

現代の暮らしに彩りを添える南部鉄瓶

大正時代の浪漫を感じさせる南部鉄瓶は、現代の暮らしにも彩りを添えてくれる存在です。お茶や湯を沸かすだけでなく、インテリアとしても楽しめます。使い込むほどに愛着が湧き、一生涯使い続けられる骨董品、茶道具の一つです。

買取査定額

上からの鉄瓶

◇今回の南部鉄瓶ですがまず第一に状態が良いこと、次に素朴な味わいがあること、在銘があることから4万円の高価買取ができました。ありがとうございました。その他には有名作家物、摘みが銀製や本体や取っ手に象嵌があればかなり高額になると思われます。ご自宅にこうした鉄瓶や茶道具がございましたら是非、玄燈舎にお声かけ下さい。宜しくお願いいたします。

 

■過去の南部盛岡鉄瓶買取例

シンプルな持ち手

主善堂 鈴木造 薫山/南部形桜紋砂鉄鉄瓶 250,000円
桜尽文砂鉄南部形鉄瓶   220,000円
砂鉄 鉄瓶 虫喰い摘み雲龍図  190,000円
砂鉄桜文鉄瓶在印      80,000円
他多数

 

★浅田薫山とは?

薫山銘の鉄瓶

 

南部盛岡鉄瓶の名工:浅田薫山

1. 生涯と経歴

浅田薫山 (あさだ くもん, 1868年 – 1945年)は、明治時代から昭和時代にかけて活躍した南部鉄器の鋳物師です。幼名は熊吉、本名は浅田治右衛門。盛岡藩御用鋳物師の家に生まれ、父である浅田治右衛門 (初代薫山) に師事し、鉄瓶製作の技術を学びました。1885年 (明治18年)、18歳で家督を継ぎ、二代目薫山を襲名。その後、数々の展覧会に出品し、入賞を重ねることで名声を確立しました。1900年 (明治33年) にはパリ万国博覧会に出品し、牌を受賞しています。1955年には、重要無形文化財保持者に認定され、南部鉄器の技術保存に貢献しました。1964年、78歳で亡くなりました。

2. 作品の特徴と入賞歴

2.1 作品の特徴

浅田薫山の作品は、リアルな精巧技巧と優美なデザインが特徴です。特に、砂張仕上げと呼ばれる表面処理技法を用いた作品は、独特の風合いと高級感を醸し出しています。また、浅田薫山は、伝統的な南部鉄瓶のデザインに独自の工夫を加え、新しいデザインの作品も多く生み出しました。代表的な作品としては、「菊花紋様鉄瓶」「山水図鉄瓶」などが挙げられます。

2.2 入賞歴

  • 1895年 (明治28年) 内国勧業博覧会 銀賞
  • 1900年 (明治33年) パリ万国博覧会 銅牌
  • 1903年 (明治36年) 第五回内国勧業博覧会 金牌
  • 1914年 (大正3年) サンフランシスコ万国博覧会 銀牌
  • 1926年 (大正15年) 帝展初入選

3. 代表作品

  • 菊花紋様鉄瓶
  • 山水図鉄瓶
  • 松竹梅紋様鉄瓶
  • 亀甲地紋鉄瓶
  • 魚々子地紋鉄瓶

4. 他の鉄瓶作者との違い

浅田薫山の作品は、以下のような点で他の鉄瓶作者の作品と異なっています。

  • 精緻な鋳肌: 浅田薫山は、型砂に細かい砂を用いる独自の技法を開発し、精緻な鋳肌を実現しました。
  • 美しい文様: 浅田薫山は、伝統的な文様だけでなく、西洋の文様も取り入れた美しい文様の鉄瓶を制作しました。
  • 機能性: 浅田薫山の鉄瓶は、実用性も重視しており、使いやすく、湯切れも良いです。

5. 浅田薫山とその作品の影響

浅田薫山は、南部鉄器の技術の発展に大きく貢献した人物です。また、彼の作品は多くの後進の鉄瓶作者に影響を与えました。現在でも、浅田薫山の作品は高い評価を受けており、国内外の多くの美術館で展示されています。

 

◎関連、参考サイト

岩手県観光協会

南部鉄器伝統産業会館

. 浅田薫山記念館

 

■その他の買取品目

 

★骨董品買取の福岡玄燈舎では古美術品の他、アンティークや掛軸、茶道具、書道具、絵画、仏像、勲章、中国陶磁、甲冑など多彩な骨董品を査定買取しております。お見積りだけでも構いませんのでお気軽にご相談ください。

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