福岡市南区で蓄音機を買取りました!

◇いよいよ五月、ゴールデンウイークに突入しましたね。世間のざわつきを横目に私はお宝探しの旅に出ております。福岡県内が中心で福岡市内および、北九州から豊前、筑後市まで忙しく飛び回っております。今回は割と近場で福岡市南区の閑静な住宅地で骨董品お宝探しです。ここはゴールデンウィーク明けに引越し予定で「今日の〇時に来て!」という半ば身内の会話のような口調でお電話があり私の方もなぜか身内のような口調で同意してお邪魔致しました。そこでは引越しの準備で忙しくしており私のお相手までは手が回らず私は独自の動き?で?せっせとお宝を掘り出していました。掛軸や茶道具、プラモデルや書道の、油絵など数十点ほど掘り出し一息ついたところでふと床を見るとなんと「地下室」があるではありませんか。これは見過ごす手はないぞ…とばかり「川口探検隊」若い方はご存じはないと思われますが1978年~1985年の水曜夜7時30分からの90分間、子どもたちをテレビの前に釘付けにした未知との出会いを巡る男たちの冒険です。そのテーマソングを口ずさみ、いざ突入となりました。中に入ると昭和の食器や着物、家具が殆どで諦めかけたところ何やら奥にキラッと光るものが!その箱の中には大量の戦前レコードとコロンビア製の蓄音機があるではありませんか。早速、地上に持ち帰り蓄音機のハンドルを回したところ「エッチラ…ホッチラ」と動き始めました。良かった良かったこれで心置きなく買取させて頂きお店に帰れる…といった激動?の一日でした。ありがとうございました。

この蓄音機については下記で詳しくお話しておりますので最後までお付き合いください。宜しくお願い致します。

買取品の詳細

ターンテーブルの回転数を変えられます

ストップ&ゴーです

◇この「アンティーク蓄音機」は調べたところ「日本コロンビア」製で1950年代当たりの製造かと思われます。内容ですが歌口にはオリジナル(この歌口は汎用のものに変わっているものを良く見かけます)、ターンテーブルのモヘアも張り替えられてありました。ハンドルもオリジナルで回転数は少しばらつきがありましたが調整可能でした。外観のケースも擦り傷がある程度で特に大きな破損もなく良い状態でした。付属していたSPレコードも美空ひばりさんやフランク永井さんなど昭和歌謡の定番もたくさんありましたので高価買取させて頂きました。ありがとうございました。

買取査定額

オリジナルの歌口です

◇アンティークの蓄音機の買取査定ポイントもしくは評価額ですがまず第一に状態、次にメーカや人気度、ほかにはオリジナルの状態か否かで査定させて頂きます。なお、今回の蓄音機は機種自体は標準的なものでしたが状態も良かったので8000円の買取価格になりました。蓄音機の買取相場ですが上記のようにメーカーや時代、オリジナル度、状態等でかなり差があります。ご自宅にアンティーク蓄音機やレコードが御座いましたら一度拝見させてください。もちろん状態や時代、作者、作品でもお値段は変わりますのでご了承ください。

下記に代表的なメーカーやモデルについて書きましたので参考にされてください…。

針も当時の物が付属しています

日本における蓄音機の普及

日本には、1900年代初頭に蓄音機が輸入されました。その後、国産メーカーも登場し、1920年代から1930年代にかけて蓄音機は日本でも大流行しました。当時の代表的なメーカーとしては、日本蓄音器株式会社(ニチオン)、ビクター蓄音器株式会社(ビクター)、コロムビア蓄音器株式会社(コロムビア)などがあります。

代表的なメーカーと人気機種

1 欧米のメーカー

  • エミール・ベルリナー(ドイツ): グラモフォンを発明し、世界初の蓄音機メーカーとして知られています。代表機種には、Gramophone Model A、Gramophone Model Bなどがあります。
  • コロンビア(アメリカ): 1888年に設立された老舗メーカーです。代表機種には、Columbia Graphophone Model 100、Columbia Graphophone Model 150などがあります。
  • ビクター(アメリカ): 1901年に設立されたメーカーです。代表機種には、Victor Talking Machine Model V、Victor Talking Machine Model Victrola VIなどがあります。
  • HMV(イギリス): 1898年に設立されたメーカーです。代表機種には、HMV Model 101、HMV Model 102などがあります。
  • パテ(フランス): 1897年に設立されたメーカーです。代表機種には、Pathéphone Model 10、Pathéphone Model 15などがあります。

2 日本のメーカー

  • 日本蓄音器株式会社(ニチオン): 1907年に設立された日本初の蓄音機メーカーです。代表機種には、ニチオン蓄音器 レコード式蓄音器 1号機、ニチオン蓄音器 卓上型蓄音器 2号機などがあります。
  • ビクター蓄音器株式会社(ビクター): 1908年に設立されたメーカーです。代表機種には、ビクター蓄音器 卓上型蓄音器 1号機、ビクター蓄音器 キャビネット型蓄音器 2号機などがあります。
  • コロムビア蓄音器株式会社(コロムビア): 1910年に設立されたメーカーです。代表機種には、コロムビア蓄音器 卓上型蓄音器 1号機、コロムビア蓄音器 キャビネット型蓄音器 2号機などがあります。

◆アンティーク蓄音機を選ぶ際のポイント

アンティーク蓄音機を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。

  • 状態: 外観や動作に問題がないか確認しましょう。特に、針やモーターなどの消耗部品の状態は重要です。
  • 音質: 好みの音質の蓄音機を選びましょう。初期の蓄音機は音質が粗いですが、時代の経過とともに音質は向上していきました。

■過去の作品買取例
HMV203型蓄音機              900,000円
ソノ-ラ 蓄音機                         600,000円
クレデンザ蓄音機                     550,000円
エジソンシグネットホーン蓄音機 250,000円 他多数

蓄音機とは?

蓄音機の誕生と歴史

1.1 黎明期:エジソンの発明と初期メーカー

1877年、トーマス・エジソンが蓄音機を発明し、音楽鑑賞の革命をもたらしました。初期の蓄音機は「蓄音器」と呼ばれ、円筒形の蝋製レコードを使用していました。代表的なメーカーとしては、エジソンの「フォノグラフ」、エミール・ベルリナーの「グラモフォン」などが挙げられます。

1.2 黄金期:SPレコードの普及と多様なメーカー

1888年、エミール・ベルリナーがSPレコードを発明し、蓄音機の普及に大きく貢献しました。SPレコードは、円盤状のレコード盤と溝に刻まれた音声を再生する仕組みです。この発明により、蓄音機の製造コストが低減し、多くのメーカーが参入しました。

代表的なメーカーとしては、アメリカのビクター、コロンビア、ドイツのポリドール、イギリスのヒズ・マスターズ・ヴォイス (HMV) などが挙げられます。これらのメーカーは、クラシック音楽、ジャズ、オペラなど、様々なジャンルの音楽をSPレコードで発売し、世界中の人々を魅了しました。

1.3 電気式蓄音機の登場と技術革新

20世紀初頭になると、電気式蓄音機が登場し、音質や操作性が飛躍的に向上しました。代表的なメーカーとしては、アメリカのRCAビクター、ドイツのテレフンケン、日本の日本コロムビアなどが挙げられます。

また、この時代には、持ち運び可能な携帯蓄音機や、ラジオと一体化した蓄音機ラジオなども開発されました。これらの革新的な製品は、蓄音機の普及にさらに拍車をかけることとなりました。

1.4 戦後の衰退と復権:レコードプレーヤーの登場とアンティークブーム

第二次世界大戦後、レコードプレーヤーが登場し、蓄音機は徐々に衰退していきました。しかし、1970年代以降のアンティークブームにより、再び注目を集めるようになりました。

現在、アンティーク蓄音機は、インテリアとしての価値だけでなく、当時の音楽を忠実に再現できるという音質の良さも評価されています。

★最後に…戦前の日本の流行歌歌手とその代表作品5選

 

ハワイアンの当時物レコードです

1. 美空ひばり (1928-1989)

  • 演歌、民謡、シャンソンなど幅広いジャンルの曲を歌い、日本を代表する歌姫として活躍しました。
  • 代表曲: 「東京オリンピック音頭」「川の流れに」「柔」

2. 津村順子 (1907-1998)

  • 甘く優しい歌声で、多くのファンを魅了しました。
  • 代表曲: 「青い麦畑」「みかんの花咲く丘」「君恋し」

3. 藤原義郎 (1912-1986)

  • 美声と安定した歌唱力で、演歌の第一人者として活躍しました。
  • 代表曲: 「浪花節」「港町十三番地」「船頭小唄」

4. 二葉百合子 (1903-1986)

  • 独特なハスキーボイスで、ジャズやタンゴなど洋楽のカバー曲も人気を博しました。
  • 代表曲: 「東京ブギウギ」「青い珊瑚礁」「ダイアナ」

5. 霧島昇 (1912-1993)

  • 力強い歌声で、時代劇主題歌などを多く歌いました。
  • 代表曲: 「人生劇場」「大利根の大利根」「船頭甚吉」

その他、戦前の日本には、多くの流行歌手がいました。

  • 橋本恵子: 「青い珊瑚礁」「東京ブギウギ」
  • 岡本敦子: 「六本木心中」「東京ブルース」
  • 笠置弘子: 「東京ブギウギ」「別れのタンゴ」
  • 奈良光枝: 「赤坂の夜は更けて」「東京音頭」
  • 織井茂雄: 「青い麦畑」「みかんの花咲く丘」

当時の音楽シーンは、演歌、民謡、シャンソン、ジャズ、タンゴなど、様々なジャンルが混在していました。

流行歌は、ラジオや映画、舞台などで盛んに歌われ、人々の生活に深く根付いていました。その当時の世相や風俗が垣間見られる局が多いですね。

◎関連、参考サイト

  日本SPレコード協会: https://www.riaj.or.jp/

 

 

■その他の買取品目

 

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